結論
一晩経ってほんの少し冷静さを取り戻す。
ーーこりゃ、間接的に振られたようなもんか。
生きる気力がおきないが、俺の出来ることは思考を回すことくらい。
まず、これまで会ってきた女子を思い返す。誰一人として恋仲にはなってないが、恋愛話の一つや二つくらいは聞いた。
例えばそれは妹。別れた話。別れてはないがずっと会ってないなんて話。
知り合いの女子の振られた話。別れた話。そもそもいい人と出会ってない話。
参考にする数は少ない。だがしかし、カップルが別れないなんてことは無いということを思う。
だから、さ。彼氏がいる人を好きになってもいいじゃない。
ほら、別れる確率だってあるわけですから。
相手の幸せを願うならこの考えはダメなんでしょうけど。
略奪? いや俺に略奪出来るほどの魅力は無い。
それにあの人が略奪を許すような人には見えない。仮にしたとして、次は自分がその恐怖におびえる必要が出てくる。
ああ、死にたい。また戻ってしまう。恋に希望なんて抱かず、全てを嫌う人間に。
ーーあぁ そう言えばだ。ある人は言っていた。悲恋こそが恋だと宣誓する燃えるような女の姿を。
ある一文が過る。燃やし尽くすような言葉が諦めで冷え切った心に灯る。
恋とは気が狂いそうになるもので、破れたからといって身を引けず、諦められない
悲恋こそが恋だと言ったあの言葉が。
この魂に燃え盛る煉獄が消えぬ限り、俺も止まらない。
まだ、俺は止まらない。
あと少し、もう少しだけ、俺は彼女を……好きでいようと思う。
「でも、既読無視はどうにもできませんわ! こんちくしょー!!」
『異世界迷宮の最深部を目指そう』はいいぞ。引っ張られて心が弱く、強くなる。




