表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
碧空アルバム ~氷雪の王国編~  作者: 白浪まだら
間章「王子冷備」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/102

第4話「盗賊団」

本職もあるため、更新遅めです……。

ご了承くださいませ<(_ _)>

 しばらく神殿内の回廊を歩いていると、前方から二人くらいの足音が聞こえてくる。


 姿を隠そうともせず、目の前に現れたのはやはり二人組の男たちだった。


 そのうちの一人は毛皮の帽子を被り、もう一人は頭頂部でその長髪を結っている。


「何だお前ら? ここは青臭えガキが来るところじゃないぞ」


 そう言った帽子男は、取り出した双鈎(そうこう)を持って威嚇しながら近付いて来る。


 しかし、長髪男がこちらの姿に気付くと、急いで帽子男の前に出た。


「おい、待て。こいつらは氷都で噂のふ――」


 長髪男が何かを言い終える前に、馬威の拳が容赦なくその鳩尾(みぞおち)に突き刺さった。


「たり……」


 不意の一撃を受けた長髪男は、何が起きたのかを理解する前に意識を手放したことだろう。


 馬威がその拳を引くと、支えを失った長髪男の身体が前方に倒れ込んだ。


「い、一撃かよ……」


 一瞬で崩れ落ちた相方の様子に驚愕した帽子男も、侵入者の脅威度を改めたようだ。双鈎を持つ手に力を込めて、冷備に向かって来た。


 冷備は氷術で盾を展開して帽子男の攻撃を防ぐ。

 辺りに氷の欠片が舞ったが、頑強な氷盾が砕けることは無い。


 力の差を悟ったのか、帽子男が一歩下がる。


「なに、もう一人は!?」


 帽子男は冷備ではないもう一人――馬威の姿を確認できずに狼狽えている。


 だが、馬威の姿を捉えることもできず、その意識は途切れることになるだろう。


 その背後で既に待ち構えていた馬威が繰り出した強撃が、無防備な首に直撃し、冷備の想定通り帽子男が撃沈する。


「さすがだ」


 二人は拳をぶつけ合った。


「これじゃあ、準備運動にもならない」


 そう言いつつ馬威が肩を回す。


「盗賊団で間違いないな。本番までには頼むぞ」


 冷備は倒れた盗賊たちの首筋を確認して言った。

 そこに盗賊団であることを示す刺青(いれずみ)が刻まれていたのだ。


 そして、ここから先は盗賊団員と出会うことも増えるだろうと覚悟しながら、二人は回廊を突き進む。


 侵入者がいることに気が付いたのか、徐々に神殿内が騒がしくなってきた。


 盗賊たちが次々と現れて襲い掛かってくるが、二人の前に姿を見せて立っていられる者はいなかった。


 半端な実力では、その勢いを止めることなどできまい。




 それから神殿内にいた盗賊たちのほとんどを倒してしまったであろう二人は、神殿の最深部までやって来た。

 

 ここが祭祀を行う場所だったのか、ひと際開けた空間になっている。


 中央に陽が射し込む造りになっているが、端のほうは火が灯されていないために薄暗く、少しだけ気味が悪い。


 最奥には、その場に不釣り合いなほど豪華な装飾が施された巨大な椅子があり、大男が座っていた。その目は開いていない。


「こんなに騒がしかったらよお、おちおち寝てられねえだろうが」


 大男はその目をカッと見開く。

 そして、肘掛け部分に怒りをぶつけて立ち上がった。


「安心しろ。今夜からは牢屋でゆっくり寝れるぞ」


 臆することなく、馬威が大男を挑発する。

 驚くべきことに、その男は馬威よりもさらに一回り大きな巨躯の持ち主だった。


「お前が盗賊団の頭、寒大猩(ハンダシン)で間違いないな?」


 冷備が一応問うが、男が放つ威圧感が只物ではないことを告げている。


 そして、寒大猩は悪趣味な笑みを浮かべ、二人を物色してから口を開いた。


「だったらどうした? 気持ちよ〜く寝てた所を邪魔されて、俺はすこぶる機嫌が悪いんだ。もちろん、楽しませてくれるんだろうなあ?」

高評価やいいねボタンを押していただけると、作者のモチベーション維持・向上に繋がります! 泣いて喜びます! よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ