表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/2

一枚目:新しい本との出会い方


 本を読む。


 娯楽のために読む。

 知識を得るために読む。

 なんとなく読む。

 理由はそれぞれ。



 人というのは好きなものを選びたがるものです。

 情報化社会と呼ばれる昨今、様々なものを、自分の意志で手に取ることができます。

 ですが、その手に取った情報は、自分の好みの範疇に収まっている。それは、よくある話です。

 悪いことではありません。好きなものを自覚することは、大切なことでもあります。



 ですが、たまに思うことはありませんか?

 ひょっとしたら、触れていないだけで、他にも美味しいものがあるのではないか? と。



 と、言うことで、


 今回は、新しい本との出会いを紹介したいと思います。


 なぜ本? という声には鳥の囀りを被せてマイナスイオンを堪能します。


 ちょっぴり背伸びしたいお年頃な人の本の選び方です。



 これは無意識を利用する選び方です。




その1、本屋に行きましょう。


 もちろんですね。本が売っている場所に行かねば話になりません。

 身だしなみは整えていきましょう。鼻毛がこんにちはしていたら店員さんの視線がそこに集まってしまいます。



その2、活字が多い本が置いてあるエリアへ


 絵の割合が多い漫画や写真集、雑誌、図鑑は別の機会に。

 単行本やビジネス書、勉強の本はアリです。

 逆に、文庫本や新書だけに絞るのもアリです。私は絞りタイプです。



その3、隅々まで見ましょう


 販売されている本を、片っ端から目に入れていきます。ファンタジー、SF、純文学、古典などなどジャンル問わず。


 ですが、ここでは、一切、本に触れてはいけません。ノータッチです。


 背表紙だけ見える形で棚に収まっている本や、平積みにされている本、すべてを平等に見ていきましょう。

 とにかく、見ながら歩きましょう。

 歩くペースはお任せします。私の場合は、猫が飛びのくかどうか迷うくらいのスピードです。



その4、思い出しましょう


 ひとまわりしたら、スタート地点に戻りましょう。

 そして思い出してください。昨日の晩御飯を思い出してはいけませんよ。もちろん、テストの最低得点などもってのほかです。


 思い出すのは、今見て回った中で、あなたが印象に残った本です。


 いくつかあるでしょう。

 さあ、踏み出しましょう。その本があった場所へ。



その5、ねっとり


 印象に残った本を手に取りましょう。


 そう、「その本は、あなたを呼んでいた」のです。


 え? と思うでしょうが、本が人を呼ぶということはあるのです。

 本が、その人が読むだけの力に足ると、判断したからこその、無言の手招き。目にしたときに、印象に残したということは、惹かれ合ったのかもしれません。こう言うと素敵ですね。運命ですね。結婚してもいいかもしれません。本なので無理ですね。

 それはさておき、つまりは、その本は、何かしら、貴方に合う要素がある本です。

 フロイト先生やゆんゆん(ユング)の言う無意識な意識なアレを利用した方法なのです。

 私は自身の聞こえない声を聞き、無意識を自覚する方法の一つとして、「記憶に残る」「印象に残る」といったものをよく利用します。


 ここまでちょっとカッコつけて言いましたが、たぶんこれらは嘘です。


 何が言いたいかと言うと、


「その本は、貴方を呼んでいたのです」



 手に取った本は、公序良俗倫理道徳法律に反さない範囲で好きにしましょう。

 表紙に惚れるなりして、そのまま、その6へ行ってもいいですが(世に言うジャケ買いというものですが)、ほんの少しだけ中身に目を通してみましょう。


 全体を把握するため、目次に目を通す軍師スタイル。

 触りは大事だぜな、最初の一~二ページに取り掛かる一番槍スタイル。

 有無を言わさず、ど真ん中を開いて本能で何かを掴む猛将スタイル。

 読んだり書いたりした人の情報を手に入れる、あとがきを窺う斥候スタイル。


 どのスタイルでもオーケイです。

 ただ、インターネッツでレビューを見るのは無しにしたほうがいいかもしれません。せっかくの直感が曇ってしまう場合があります。

 

 頭から尻まですべてを読み干すスタイルだけはやめましょう。タダ読みはエレガントではありません。

 

 そうして、ンビビビビッ!(マヌルヤマネコの狩りのときの尻尾のような感じで)と来たならば、その6へ。


 一冊でもいいですし、何冊もあってもオーケイです。



その6、購入


 買いましょう。

 貴重な出会いはなかなかないので、迷うまえにレジへゴーです。


 そのときには、自分のお金で買うことをオススメします。

 なぜかと言いますと、「自分のお金で買ったからモト取らなきゃもったいないじゃないか!」という、かじりつくための理由を付けるためです。

 プレゼントなどで、「あいつが、修羅場をくぐって手に入れた銭で購ったコイツを……読まずにいられるかよ……!!」というパターンになるならば、それもアリ寄りのアリです。



その7、常に、持つべし! 持つべし!


 暇さえあれば開きましょう。

 隙間時間が素敵時間になること請け合いです。





 新しい本との出会い方の一つとして、紹介させていただきました。


 ここで選んだ本が、もちろん、今まで好きだったジャンルだったりすることは大いにあります。それも良しです。

 まったく手に付けてなかったジャンルだとしたら、しめしめです。

 選んだ本が合わなかったということもあるでしょう。そうなっても、もちろん、責任は持ちません。

 私の場合は、この方法で、いつもとは違った美味しい文章を()む喜びを得ています。

 物理な紙の本限定でお話しましたが、この方法はWEB媒体でも応用が利くかもしれません。


 おためしあ~れ~。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ