エピローグ
丁央から連絡を受けた綴は、各方面の協力を得て、新たに出来た湖がないか、どこかで洪水が起こっていないか、海の水が急に増えていないかを確認してまわったが、結局どこにもそういう変化は起こっていないようだった。
報告を受けて、ほっと胸をなで下ろす一同だった。
ツインダイヤモンド星座は、あのあとまた姿を隠し、翌晩、誰もの予想通り、再び旧ダイヤ国ドームシティの上空にその美しい姿を現した。
もちろん、宇宙エネルギーは途絶えることなく供給されている。
「本当に、湖が天に帰っちゃったのね」
月羽が言うのに、丁央も、「そうだな」と納得する。
ただ、その丁央とハリス隊、そして泰斗は少しがっかりしている。
なぜって?
「ああ~、水の中でスライドする固定装置・・・」
「せっかく水の中での訓練を頑張ってたのにー」
「そうですわね。あの水中スクーターにまた乗りたいですわ」
「結局、また防水は必要なくなっちゃった。ポンプロボもこっちで試運転したかったな~」
湖がなくなったことで、みんな水で遊ぶ? こともなくなるからだ。
とはいえ、防水の理論はこのあとも後の世代に引き継がれていく。また今回のようなことがあったときのために。
そんな中、ネイバーシティに変化があった。
「昨日、新たな彗星が発見されました。こちらがその映像です」
写真が映し出され、ちょうど昼休みでニュースを見ていた綴と直正は驚く。
「美しい青色をしています。まさに青い彗星ですね」
キャスターが笑顔で言うのに、2人は顔を見合わせる。
「リトルダイヤのように見えないか?」
「お? 綴もそう思った? 俺も思った」
青と言っているが、それはクイーンシティで見たリトルダイヤのシルバーブルーを少し濃くしたような色だった。
ニュースは続く。
「専門家の発表によりますと、大きさは私たちの惑星をすっぽり包み込むほどです」
「軌道を計算したところ、この彗星はこちらに向かっており、数百年後に私たちの惑星と衝突する可能性があることが判明しました」
「惑星連合組織は、彗星の今後の動きに十分注意し、衝突回避の方法を探っていくこととしています」
了
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
バリヤ10 完結しました。
新世代のクイーンシティとネイバーシティのお話です。
今回、湖がなくなったと思ったら、えらいことになってしまいました(^_^;)
衝突って。
まあ、近づいてくれば大きな水の塊だとわかるでしょう。それに、彼らの子孫なら、きっととんでもない方法で乗り切ってくれることと思います。
さて、また今後も彼らの活躍はあるかもしれません。どうぞのんびりお待ち下さいませ。