王太子夫妻の第三子
サマンサがアスラン王国へと出立して二週間が過ぎた。ナタリーは臨月を理由に公務はなく、毎日子供達とのんびり過ごしていた。しかし嫁いできてから彼女を気にかけてくれたサマンサがいない事が日に日に寂しく感じられ、また友人のように付き合ってきたライラも不在の今、彼女は心の奥に埋められない穴を感じていた。
それでも子供達に不安な思いをさせまいとナタリーは笑顔を浮かべて過ごしていた。特にアリスは不安をすぐに悟ってしまうので、彼女は子供といる時は子供達の事だけを考えた。
しかし夜になって寝室に行く頃には寂しさが勝ってくる。子供の前では弱い所を見せられないと気を張っていられるのに、エドワードの前でまでは持たなかった。
「寂しい」
ナタリーはベッドに腰掛けると思わず呟いた。サマンサがいつか嫁ぐ事は最初からわかっていたはずなのに、もう二度と会えない事がこれほど寂しいとは本当の所わかっていなかったと痛感していた。
「私が側にいるのに?」
「エドとサマンサは違うもの」
ナタリーは視線を伏せる。ライラも同行しているのに自分だけ王宮に残っている事も寂しさの一端を担っていた。妊娠していなくてもサマンサなら王宮に留まっていてと言うのもわかっているが、それでも寂しいのだから仕方がない。
「もうそろそろアスランに着いているかしら」
「予定通りなら明後日にはアスランに着くはずだ」
「エドはサマンサの事をあれ程可愛がっていたのに平気そうね」
ナタリーの言葉は棘を含んでいた。妹を可愛がっていたエドワードなら自分と同じ気持ちになるだろうと思っていたのに、彼はサマンサが出立した後も寂しそうにはしていない。
「サマンサが自分で決めた事は尊重したい。政略結婚のようでサマンサの意思でもある。それにもし何かあればサマンサは帰ってくるから心配しなくてもいい」
ナタリーは険しい表情をエドワードに向ける。何かが不穏な話に思えて不安になったのだ。そんな彼女の不安を察して彼は微笑む。
「もしアスランに馴染めなければ帰国出来る話はついていると父上が言っていた。サマンサが先方を気に入れば一生暮らすだろうが、辛ければここに戻ってくる。ナタリーはどちらがいい?」
ナタリーは困惑の表情を浮かべた。彼女はサマンサがアスラン語を一生懸命勉強していた事を知っている。自分は生きる為に覚えたが、サマンサは自ら望んで覚えたのだ。その努力がサマンサの幸せに繋がると思いたい。自分が寂しいからといってサマンサの不幸を願う気はなかった。
「サマンサの幸せを願うわ」
ナタリーは微笑んだ。エドワードは優しく彼女の肩を抱き寄せると、空いている手で彼女のお腹に触れた。
「時間はかかるが手紙のやり取りは出来るから、この子が生まれたら手紙を書くといい」
ナタリーは頷いてエドワードを見ると、彼にしては珍しく自信のなさそうな表情を浮かべていた。彼女はそれが意外だったが、その表情に思い当たる節がなかった。
「どうかした?」
「サマンサが嫁ぐ前に色々と暴露したはずなのだが、それについて言いたい事があるなら先に聞いておきたい」
エドワードの言葉で忘れようと思っていたサマンサの言葉がナタリーの脳裏に浮かぶ。サマンサは話をはぐらかす事はあっても嘘は言わない。だから最後のお茶会で聞いた彼の話は本当なのだろうが、サマンサは慌てて冗談だと言ったので聞き流す事にしたのだ。しかし目の前の彼を見てやはり本当だったのかと彼女は複雑な心境になった。
「エドが私を自室へ入れてくれないのは、信用していないから――」
「違う」
ナタリーの言葉を遮るようにエドワードは否定をした。彼女は説明を求めるような視線を彼に送る。
「ナタリーは私が何をしていても受け入れてくれるとは思うけれど、それでも考えを改めたくなる物があの部屋にはあるから」
「私の行動を監視していて、その報告書が全部保管されているとは聞いたけれど、その件なら気にしていないわ」
ナタリーは曇りのない微笑みを浮かべた。それがエドワードの胸に痛みをもたらしたが、残念ながら彼は自分の都合のいいように解釈をしてその痛みをなかった事にする。
「それだけが理由で私を入れてくれなかったの?」
「それだけと言うけれど、サマンサだけでなくスティーヴンとリアンも呆れているし、自分でもやり過ぎなのはわかっている。それでもいつか手紙をひとつ置いて去ってしまうのではないかという不安がどうしても消えない」
エドワードは苦しそうな表情をしている。ナタリーは彼のそういう表情が苦手で、少しでも表情が和らぐようにと彼の手に自分の手を重ねた。
「私はエドの隣にいると決めたわ。何故、そう思うの?」
「私達が向かい合ったあの日、ナタリーは手紙を書いていたよね」
ナタリーは二年半前のある夜を思い出す。レヴィが帝国に勝利を収めた後、彼女は自らに流れる血を理由に王宮を出て行く決意をし、その為の話し合いの時間を割いて欲しい旨を手紙にしたためた。しかし自分の為には時間を割いて貰えないかもしれないと、手紙にはアリスの今後の為に話し合う時間が欲しいと書いたのだ。だが手紙を渡す前に彼に話しかけられ、その手紙は寝室のベッドの下に滑り込ませたまま存在を忘れていた。
「あの日の翌日、清掃担当の者がわざわざその手紙を私の所へ持ってきてくれて、アリスを置いて出て行く覚悟をしていたのだと知った。いつまたそのような気持ちになるのかと不安で、ナタリーをどうしたら引き止めておけるのか考えているうちに色々と後戻りできなくなってしまった」
「でもエドはいつも余裕そうで、そのような雰囲気はなかったわ」
「ナタリーには格好悪い所は見せたくはないし、サマンサが暴露していくとも思っていなかったから」
「暴露の話ならもっと前から聞いているわ」
笑顔を向けるナタリーにエドワードは驚愕した。
「もっと前とはいつの話だろうか」
「私がエドと呼ぼうと決めたのはサマンサに言われたからだもの」
ナタリーがエドワードを敬称なしで呼ぶと決めたのは二年近く前の話である。彼はそこにサマンサが介在していたとは思いもせず驚きを隠せなかった。
「だから不安にならないで。エドを愛おしいと思う気持ちは変わらないし、子供達を置いて去る事も考えられない。この子がエドに似た綺麗な金髪なら嬉しい」
「髪色は別に黒髪でも構わないけれど」
「黒は駄目」
それまで穏やかな表情をしていたナタリーが急に険しい表情で否定をした。エドワードは笑顔を浮かべる。
「ジョージに対して何か言う者もいたけれど、私の子供達には髪色が何色でも否定はさせない」
「栗毛や赤毛なら気にしないわ。黒髪だけは嫌なの」
ナタリーは視線を伏せた。エドワードは彼女の髪色をとても気に入っているが、彼女自身好んでいない事は知っている。彼は彼女をそれ以上刺激しないようにそろそろ寝ようと声を掛け、彼女も笑顔で横になった。
「申し訳ありませんが殿下に取り次いで頂けないでしょうか?」
使用人の一人が息を切らしながら王太子用執務室の前にいる従者に声を掛ける。王宮内は走る事を許されていない。この使用人は早足でここまで来たのだろう。しかし従者はそんな使用人に冷たい視線を送る。
「執務中は誰も取り次がない事になっております。夕方まで御待ち下さい」
「それでは遅いのです。ナタリー様の一大事でも難しいのでしょうか?」
ナタリーと言う言葉を聞き、従者は顔色を変える。何故それを先に言わないのかと叱責した後扉を叩いた。
「殿下、失礼致します。ナタリー様の件で至急伝えたい事があるという者が来ておりますがいかがされますでしょうか」
従者はナタリーの陣痛が今朝始まったという話を聞いていたので、使用人の焦り具合からいって何か良くない事があったのではないかと不安になり声を掛けた。すると執務室内から足音が聞こえた。エドワードが扉を開けて欲しい時だけわざと立てる音である。
従者がゆっくりと扉を開けると、そこには王太子の仮面を被っているエドワードが立っていた。
「ナタリーが無事出産したという事なら後で行く」
「出産からは一時間ほど経っておりますけれども今すぐ一緒に来て頂けないでしょうか。ナタリー様が王子は生かしておけないと言ってきかないのです」
使用人の言葉を聞き終わると同時にエドワードはナタリーが出産に使っている部屋へと歩き始めた。いつもの彼なら使用人に気を遣って同じ速度で歩くのだが、そのような余裕はなく足早である。産んだのが男児ならばそれは赤鷲隊隊長の跡継ぎとして育てなければならない。何故生かしておけないのか、彼にはその理由がひとつ思い当っていた。
「ナタリー。私だ。入ってもいいか」
エドワードの問いかけに扉が開く。付き添っていたイネスがナタリーの了承も確認せずに開けたのだ。
「イネス! すぐに閉めて」
ナタリーの声が聞こえるがそれを気にせずエドワードは室内に入る。そこにはナタリーをベッドに押さえつけている女性使用人が二名と、ゆりかごに眠っている男児がいた。その男児はエドワードが予想した通り黒髪であった。
「暫く二人にしてもらえないだろうか」
「ですが」
「私がナタリーを説得する。息子を連れて別室へ移動して欲しい」
王太子にそう言われて拒否出来る者はいない。エドワードは使用人に離れるように言うと、解放されて起き上がったナタリーをベッドに腰掛けて抱きしめた。使用人二人はゆりかごを抱えイネスと共に部屋を後にした。
ナタリーは使用人に抑えられていた時とは違い抵抗せずエドワードに身体を預けていた。彼は彼女に優しく微笑みかける。
「出産は体力をかなり消耗すると聞く。まず横になろう」
ナタリーは素直にベッドに横になった。エドワードはベッドから下りると床に膝をつき彼女と視線の高さを合わせて彼女の手を取る。
「息子を産んでくれてありがとう」
ナタリーは身体をエドワードの方に向けると首を弱々しく横に振る。
「ごめんなさい。あの子は不幸になる。だからその前に――」
「ルジョン教は命を奪う事を禁止していたはずだ」
「それでも黒髪だから。父や兄に狙われた場合どうするべきなのかわからない」
「私を信用してくれないのはとても悲しい」
エドワードはナタリーの顔を真剣な眼差しで捉える。彼女は力なく首を横に振った。
「エドの事は信用しているわ。でもレヴィを危険にさらす可能性が少しでもあるのは良くないと思うの」
「アリスやリチャードと同じようにあの子にも愛情を持って育てて欲しい。帝国との件は全て私に任せて」
「これ以上エドに迷惑はかけられない」
「ナタリーならいくらでも甘えてくれて構わない。髪色も誰にも文句は言わせないと言ったはずだ。私は心からナタリーの髪色を気に入っている」
エドワードは微笑みながらナタリーの髪を梳いた。彼女は嬉しそうに微笑んだ後視線を伏せた。
「でもマリー様が夢枕に立たれたの。黒髪の男児を出産したら私に捧げなさいと」
「どういう意味だろうか」
エドワードはルジョン教の聖書に目を通していても、信仰しているわけではないのでナタリーが言いたい意味がわからなかった。
「マリー様は皇帝の血を引く者ならば誰の夢枕にも立つと言われているの。父や兄の夢枕にも立たれていたらこの子が危ないわ。捧げるとは皇帝にする事。私は……そっ……」
ナタリーは涙が溢れて来てそれ以上言葉にならない。そんな彼女をエドワードはベッドに腰掛け優しく彼女の背中を擦る。子供が黒髪である事を嫌がった理由はこれかと彼は内心納得していた。
「仮に私達の息子がルジョン教の教皇になるとしたら、それがどのようにレヴィに危険なのだろうか」
ナタリーは溢れる涙を止められずただ首を横に振るのみ。エドワードはそんな彼女の背中を擦り続け、彼女の涙を袖で拭った。暫くして彼女は落ち着きを取り戻した。
「エドは何でも知っているのでしょう? 私がシェッドでどういう扱いをされていたのか」
「とても理不尽な話は聞いているよ。もし本当にナタリーが禁忌を犯したのならマリー様は夢枕に立たないと思うけれど、ナタリーはそれをどう解釈する?」
優しい笑みを浮かべているエドワードにナタリーは驚きの表情を向ける。彼女も自分は禁忌を犯していないと思っていた。しかしシェッドにいた時は誰もがそう責めたので、彼女はわからなくなっていた。
「禁忌を犯したのはナタリーの父上や兄上の方ではないのだろうか。故に私達の子供をマリー様は選んだ。ナタリーはこちらに来てからもずっとマリー様に祈りを捧げていたのだから」
「でも私は従順な教徒ではないわ。色々と自分の都合のいいように聖書を解釈しているから」
「例えば?」
エドワードはにこやかな表情を浮かべている。ナタリーは気まずくて視線を外した。
「本当はルジョン教を知らない人達にマリー様の教えを説かなければいけないの。だけど私にはそれがどうしても出来ない。マリー様を信じていないレヴィの人達は決して不幸に見えないから、マリー様の教えを信じれば救われると言って聞いて貰えるとは思えなかった」
「ナタリーは大聖堂に通うようになっても決して私に一緒に行こうとは勧めなかった。司祭からは何度も言われたのではないか」
「えぇ。レヴィの国教にする為にも是非連れて来て欲しいと言われたわ。でもそれはエドの為に断っていたのではないの。誰も虐げないレヴィでひっそりと暮らしたいという自分の我儘を通しただけ」
ナタリーは再び涙を浮かべる。エドワードは優しく彼女の頭を撫でた。
「自分を責める必要はない。夫婦がお互い支え合うのがマリー様の教えならナタリーの選択は正しい。私はルジョン教を信仰する気がないのだから」
現レヴィ王国は国教を持たない。ローレンツ家の初代国王が宗教を嫌っていたからだが、レヴィ王国を建国したレヴィ家は独自の宗教を信じていた。その名残で王宮内には教会があり、結婚式は形式上今でも教会で行われるが神に誓う事はない。それ故にナタリーはルジョン教を信じたままレヴィの結婚式に臨めたのである。一神教であるルジョン教徒にとって他の神と関わる事は許されない。
「ありがとう。今はルジョン教がわからなくなっているの。マリー様を疑う気はないけれど、祖父も父も皇帝に相応しくない振舞いばかりをしているのに天罰は下らない。それどころか私達の息子を連れて行こうとするなんて信じられない。私の息子と言うだけでシェッドでは幸せになれないのに」
「産まれたばかりの子供が教皇になれるはずがない。マリー様は時期を仰らなかったの?」
「時期?」
「あぁ。あの子が教皇に相応しい年齢になる頃、シェッド帝国がこの世に存在しているかはわからないから」
エドワードは笑顔だが瞳の奥が冷えている。ナタリーはそれに気付き目を見開いて暫く動けなかった。彼は皇帝ではなく教皇と言い換えた。シェッド帝国では教皇が皇帝を兼ねているので同意義なのだが、あえて言い換えているとしたらシェッド帝国がなくなりルジョン教の教皇という立場のみシェッド家に残される事を示唆しているのかもしれない。彼女が必死に考えていると彼の表情は和らいだ。それは彼女が愛する夫の心からの笑顔だった。
「本当に大丈夫? あの子はレヴィで暮らせる?」
「大丈夫。ルジョン教を教えずに赤鷲隊隊長になるように教育をすればいい。名前も癪だけど父から貰う」
ナタリーはエドワードの言いたい意味がわからず首を傾げた。
「リチャードは発音が違っても帝国語と名前の綴りが一緒になってしまう。綴りも発音も違って尚且つ歴代の王から名前を取るとするとウィリアムしか思いつかない」
「それならもう王家の名前でなくてもいいわ。わだかまりは完全に解消されていないのでしょう?」
ウィリアムとエドワードの間に父子の雰囲気はなくあくまでも国王と王太子である。これはウィリアムが息子の誰にも愛情を見える形で与えなかった事とエドワードが勝手に父親を憎んでいた事による。エドワードの心の整理は既についているが、今更どう接するのが正しいのかわからず結局国王と王太子のままなのだ。
「慣例を破るのはあの子にとって負担にならないだろうか」
「名前を呼んでもらえない方が辛いわ。生まれた順で周囲の扱いに差が出てしまう事が仕方ないのならば、私達だけでも平等に愛するようにするべきだと思う」
ナタリーはエドワードと同じような思いを子供達には感じさせないように愛情を注いできた。彼女はやっと冷静さを取り戻し、たとえ黒髪であろうとアリスやリチャードと同じように接しようと思い直した。
「それならウォルターはどうだろう。有名な将軍の名前なのだけど」
エドワードは笑顔でそう言うとナタリーの手に綴りを書く。彼女も笑顔を浮かべる。
「この綴りはシェッドにないと思うからいいのではないかしら」
「アリスやリチャードのように愛せそう?」
「えぇ。もう大丈夫。エドの子供なのに黒髪というだけで取り乱してごめんなさい」
「気にしなくてもいい。それならウォルターを呼び戻そうか」
にこやかなエドワードにナタリーも微笑を浮かべて頷く。彼は大人しく待っていてと言うように彼女の手を軽く叩くと立ち上がって扉を開けた。そこにはイネスが控えていた。彼はナタリーが落ち着いた事、乳母と男児を連れて来て欲しい旨を伝えた。イネスは安堵の表情を浮かべるとすぐに別室へと向かった。
暫くして使用人二人がゆりかごを戻しに来た。そしてイネスと一緒にアリスが部屋に入ってきた。
「お母様!」
アリスは部屋に入るなりナタリーに駆け寄る。ナタリーも横になったままアリスの頭を撫でる。
「お母様、大丈夫?」
「えぇ。大丈夫よ。弟が増えたから宜しくね」
「リックと同じ?」
アリスは寂しそうな表情を浮かべた。リチャードが生まれてからアリスはナタリーを独占出来なくなった。更に弟が増えたと聞けばより母親と過ごす時間が減ると思ったのだ。
「暫くはウォルターに構う時間が増えてしまうとは思うけれど、乳母もいるしアリスとの時間も作るからそのような悲しい顔をしないで」
「うぉるた?」
聞き慣れない言葉を繰り返しながらアリスは首を傾げた。
「えぇ。ウォルターというの。仲良くしてね」
ナタリーはベッドの横に置かれたゆりかごで眠る息子を見て微笑む。エドワードはウォルターが見えるようにアリスを抱きかかえた。一時期は父親を嫌悪していたアリスだったが、今は父親大好きに戻っている。
「髪の色、お母様と同じでいいな。アリスも一緒が良かった」
「アリスはお父様と同じ金髪でとても綺麗よ」
「お母様の黒髪の方がきれい」
娘に褒められナタリーは微笑む。何故黒髪というだけであれほど取り乱してしまったのかと彼女は自分の行動を恥じた。彼女はエドワードの言葉を信じ、尚且つ自分でもウォルターを母国から守ろうと決意をした。




