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責任はあなたがとってくださいよ

このサブタイトル・・・他にも使えるかな

 とりあえず、話を聞いてみないことにはわからないので・・・


「溶かしてみようか?」

「責任はギルドマスターがとってくださいね?」


 ここまで追い込むのにどれだけ大変だったのか考えて発言してください。


「よし、責任はこのギルドマスターのアーガレストがしっかりとるよ」


 口だけではだめなので、しっかり誓約書も作ってもらった。


 これで大変なことになったら、これを大量に複製してばらまいて逃げよう・・・・。



 というわけで、溶かしてみようということに。


 まあ、ドラゴンの下半身の部分で暴れられても、魔法を使われても厄介なので溶かすのは上半身のみで勝つ、何か魔法を唱える前にすぐに猿轡をはめて唱えられないようにできる準備をして、速攻再凍結できるように氷結薬も構えた。



「それじゃあ、溶かすわよ」


 ルミナスが精霊魔法によって、氷精霊の冷凍を解除し、火精霊によって上半身の部分だけが溶かされていく。



ぽたっ・・・・ぽたっ・・・・



 しずくがしたたり落ち、すこしづつ溶けていく。


 一気に解凍しないのは、調節を間違えたら全身の氷が溶けるからだそうである。





 そして、時間をかけてついに上半身の部分だけが完全に解凍されたのであった・・・・まだ下半身のドラゴンの部分は氷漬けにしているけど。


「・・・」


 だが、解凍したはいいものの動きがない。


 眼をつぶり、凍り付いていた時の態勢のままじっとしていた。


「あれ?」

「・・・どうやら、冬眠状態みたい」


 急激に冷やし過ぎたのが原因の様である。


 神獣種でも、ラミアの一種だから一応冬眠するのね。



「えっと・・・この場合どうすればいいんだろう」


 このままだと、冬眠状態のまま目を覚まさないよね?いや、暴れなかったからいいんだけど。


「全身を溶かして、熱湯の中にでもつければいいんですかね?」

「それはいろいろと危ないじゃろ・・・・しかも、この胴体サイズが入るようなものを思いつかんし」


 まあ、体の大きさで言えばハクロもアルテミスも似たようなものだけど・・・・。あ、そうか。


「だったら、銭湯の熱い湯につけこんでみればいいんじゃないかな?」

「なるほど、あそこなら大きい風呂がありますもんね」

「女湯の方に浸ければいいのじゃな」


 さすがに上半身が女性だから男湯の方に入れることはできないでしょ・・・・。


「でも、昼間の戦いを見ている人たちからすれば疑問に思われますよね」


 しっかり戦ってましたからね。


「ギルドマスターがこのモンスターの事情を聴いてみたいので、責任はギルドマスターがすべて取るといったから運んで解凍しました。とでもいえばいいでしょう。最悪、ギルドマスターの首が飛ぶ程度で済みますよ」

「それで済むかなぁ・・・?」









 というわけで、辺境都市ザストの中でも一番大きな銭湯にまで氷漬けのラミア・ドラゴンを引きずりながら、僕らは何とか連れてきた。


 時間帯としては深夜になってきていたので、営業時間外と言われたがギルドマスターが利用料金の3倍で払うと言ったら入れてくれたよ。



 なので、女湯の方にハクロたちが入った。


 僕とギルドマスターはその前の方にて待つ。


 万が一のことがあっても、ぎりぎり何とかなるだろうしギルドマスターの責任になるからいいよね。


「さて、冬眠から目覚めるかな・・・」

「冬じゃないんだけどね・・・・」



 春先なので、冬眠から目覚めると言い方は間違ってないと思うけど。








「遅い・・・」


 それから40分経過したんだけど・・・待っているんだけど女湯からハクロたちが出てこない。


「まさか風呂場で戦闘は・・・音がないからしていないよね?」

「幻術魔法の中には音をごまかすものがあるそうだけど・・・・戦闘はしていないと思うよ、神童とかそういったものがないし」


 というか、ここまで長風呂したっけ・・・従魔たちって。



「ウミュー!!」


 と、ロウが飛び出してきた。ちゃんと服を着ているし、湯気が出ているようでしっかり風呂に浸かったようだとわかる。


「ロウ、ハクロたちは?」

「ソレガ・・」


 何やらっ物凄く微妙な表情である。



「あ~・・・・のぼせました・・・」

「ぐぬぬ・・・・文字通りのゆでだこじゃ・・・」

「いくら熱い湯が好きでも・・・・限度がありましたであります・・」


「・・・なにがあったんだ?」


 ロウが出てきてすぐに、ハクロたちは出てきたけど・・・ヤタとルミナスを除いてのぼせてぐったりしていた。ラミア・ドラゴンの彼女もである。


「・・・なんといえばいいのやら」

「それがですね・・・」


 ルミナス、ヤタの説明によると・・・・



 風呂の湯につけて10分ほどで、全身の氷が解けて冬眠から目覚めたらしい。


 暴れたときの対策として氷結薬などを大量に用意していたけど、意外にもおとなしくなっていたそうだ。


 とはいえ、相手は自分達より格上の神獣種。油断はできない。


 で・・・


「それで一応油断しないようになんでこのようなことをしたのか尋ねてみると、『主を探して』らしいわよ」


 なんでも、昔はそんなことを考えてもいなかったが、最近になってなぜか仕えるべきような相手が欲しくなったそうな。


 で、その感覚はあったものの、自分で使えるべき相手は探したいので、命を懸けられるぐらいの相手で兄と無理という考えになぜか至って、ゴブリンたちを利用してその戦闘などを観察してふさわしい主を探そうとしていたのだとか。


「なぜゴブリンという疑問に関しては、繁殖が楽だっただとかで・・・・」

「・・・本来は他種族を利用してゴブリンたちは繁殖する。だけど、同種族同士だと繁殖スピードと成長が早くなることを発見して、幻術魔法で他種族同士のようにみせて増やしたらしい」


 新事実を発見したのか・・・・。


「でまあ、その・・・」

「・・・我が君がその条件にあったとか言って・・」


 なんでその条件に僕があったのかというと・・・魔物使いであり、従えている従魔が多く、指示も的確だったのがポイントだったらしい。


「で、ハクロが・・・・」


『そんな理由であのような騒ぎを起こすのはさすがに身勝手過ぎです!!』


 と言って、口論に。


 さすがに種族としての能力差があれども、口論で争ってしまえば対等だから・・・


「ラミア・ドラゴンの方もその口論に乗っちゃって、それで結構続いたので終わりそうにないものだから・・・」


『じゃったら、ここは風呂場だからいっそ熱湯風呂で・・・』



 そして今ののぼせている状況につながるのだとか。


・・・・戦っているときは物凄く賢そうに見えたけど、もしかして残念系?

その場のノリで他の皆も参加。

ルミナス、ヤタはじ早めに抜け出て、残り全員がのぼせたのだとか。

あれ?ロウも一緒に浸かっていてのぼせていなかったということは・・・・ロウが勝者?

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