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大量発生2

ちょっと今回は続く感じの話かな

魔甲虫の大量発生がようやく終息し、春が訪れてきて暖かくなってきた。


「ようやく春らしい気温になってきましたねー」

「ほんとだよ。昼寝したくなってくる陽気だしね」


 ギルドに入ると、今日も冒険者たちが・・・・


「おい押すなよ」

「順番並べってば!!」

「うぉー!!素材がつぶれるー!!」

「これとこれで依頼達成のはずだ!!」



「・・・あれ?」


 なんか冬の間よりも冒険者の数が多くて物凄く混雑していた。


「数が多いですよね・・・」

「というか、これってあれだ。戦争に行っていたはずの冒険者たちも混じっていないか?」


 王国と帝国の戦争の際に、参戦希望した冒険者たちが抜けていたが、どうもその人たちが帰ってきて混雑しているようである。


「戦争ってもう終わっていたかのぅ?」

「・・・まだそういう知らせはないはず」



 ということで、事情を聴くために近くにいた冒険者に聞いてみた。



 なんでも、一時的な休戦条約が両国間で結ばれたらしい。


 その休戦条約が互いに結ばれた理由としては、疲弊というか、問題が起きたからだという。


「王国・・・つまりこの国の方では、単純に食料などの問題で、。帝国の方では皇帝がどこかへ放浪の旅に出て現在行方不明で、なにやら魔道具(マジックアイテム)で生きていることはわかるのだけれども、探すのに必死になっているからそう簡単に続けられなくなったそうだ。そこで、両国とも問題が解決するまで一時休戦となったんだよ」

「なるほど・・・・ありがとうございます」



 で、休戦ということになって全員帰還。ついでに参戦してもらえた報酬も受け取っているのだとか。


・・・・それでこの状態なのか。


 ちなみに、従魔が新しく増えているのを知った人たちもいてリーゼやアルテミスファンが増加したのは別の話。



「にしても、ここまで混雑していると依頼を受けるのが難しそうだな」


 依頼が張ってある場所も大勢の冒険者たちがいるからな。


「・・・でも、この距離でも読める」

「糸を飛ばせば取れますよ」


 あ、ハクロたちなら問題ないか。というか、目が良いな。


「・・・えっと・・・『マッハコング討伐』、『草木の根っこ採取』、『コンブ・・・」



ヤタに読み上げてもらって、とりあえずこれかなと思う依頼をハクロの糸でとってもらうことに。


「えっと・・あれですね」

「うん、『ゴブリングループ討伐』の依頼だよ」


 ゴブリンは通常5~6体までしか群れないモンスター。だが、その上位種、進化種、希少種のいづれかが出現した時に30体以上の群れとなるのである。


 で、10体で「班」、20体で「グループ」、30体以上だと「同盟」となるらしい。


 それ以上って言うのは思いつかなかったんだろうな・・・・。


 で、討伐予定のはどうやらちょうど20体ほどの群れらしいが・・・


「早めに討伐しないと結構やっかいだからね」


 ゴブリンは他種族を利用して繁殖する。


オークは女性だけを狙い、繁殖も早いから最優先対象にされるが、ゴブリンは繁殖スピードが遅く、男女関係ない。なのでオークよりは後回しにされるが、絶対討伐しないとね。


 ちなみに、ゴブリンとは言えども群れで襲って来るので舐めてはいけない。


 ランクD以上じゃないと受けられない依頼である。


 なので僕らは受けられるから・・・



「よっと」


 ハクロが糸を飛ばしてその依頼書をとる。そのまま引っ張ってきて受付で手続きをした。


「では、この『ゴブリングループ討伐』の依頼を受けるんですね」

「はい」

「一応、現時点では「グループ」の状態だと判明していますが、「同盟」の規定まで増えていた場合、直ちに他の冒険者たちと組んでいただくことを勧めますが・・・・だいじょうぶそうですよね」

「まあ、たぶん」


 過剰すぎるような気もしなくはない。でも、油断が一番怖いのでしっかりやらないとね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「おい、冒険者グループ『快進撃』がどうやらゴブリングループ討伐の依頼を受けたようだ」

「ロウちゃんやアルテミスの姐さんがいるところだろう?大丈夫だと思うが」

「万が一という可能性もある。念のため、ファンクラブ全員に伝令しておこう」

「もしピンチになれば、その時に俺たちがさっそうと登場していいところを見せらるようにか」

「ああ、まあ純粋に手助けしたいという想いもあるけどな」


・・・・ギルドの酒場にて、そのような会話が行われていた。






ファンクラブ総員でかなりいるため、この人数で手助けしたほうが明らかにオーバーキルできそうな気が。

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