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閑話 薬屋

閑話というよりも日常回?

 家・・・というか、辺境都市ザストにあった屋敷を買って数日。


 今日は冒険者業を休む日なので、全員思い思い屋敷の中でくつろいでいた。


 ちなみに、ルミナスはライの従魔ではなく、冒険者グループの一員だが、ギルドで依頼を受けに行く際に都合がいいので、屋敷の一部屋を貸してそこに住んでもらっている。


 結構広い大きな屋敷だったから、まだ数部屋空いているんだよね。こんな屋敷を格安で売るなんて・・・・もったいないけど、有効活用しましょうか。




「ふん~♪ふふふん~♪」


 教は、アルテミスは鼻歌交じりにポーションやその他の薬を作製していた。


「アルテミス、なんかご機嫌だよね」

「あはは・・鼻歌でも聞かれていたかのぅ」


 ライに指摘されて、アルテミスはちょっと照れくさそうであった。


「何かあるのですか?」


 先ほどまでちょっと本を読んでいたハクロが気になって聞いてきた。


「本屋で頼んでおいた、『深海の秘薬製法100種 最新版』が届いたのでな、その薬の一つを作っておるのじゃよ」

「薬の一つ?」

「なに、単なるポーションの一つでな、魔力回復に効果があるやつじゃよ」

「あー、『魔力回復薬(マジックポーション)』ってやつですか」

「なるほど、そういえばアルテミスは魔法を主に使うもんね」


 魔法を常日頃使用する彼女にとって、そういうポーションはありがたいのであろう。


「傷を治せるのは作れるんじゃがな、魔力を回復させるものは微妙なものしか作らなかったからのぅ」

「あれで微妙ね・・・」


 本人はあまり自覚していないだろうけど、結構効力は高いよ。


 冒険者たちにかなりの評判だもの。


 アルテミスが従魔になったとはいっても、以前の港町でポーションを販売していた生活に慣れているようで、ここにきても同じようにやっていたからね。


 他の冒険者たちからはまた美女かよとつぶやかれていたけど、アルテミスのポーション販売のおかげで、文句を言う人が減ったしね。


 他の人達からも評判がいいし、リーゼがアルテミスにべったりしたら仲良し姉妹という良い評価をもらっていたしね。


 年齢的には、リーゼの方が年上だけど・・・・妹扱いだしな。


 なお、ポーション販売などをアルテミスはしているのだが、材料費などを考えるとそこそこの黒字であった。


「というか、手に職を付けたモンスターだよなほんと」

「まあ、単に己の得意なことを徹底してしたらいつの間にかこうなっただけじゃよ」


 そうこうしている間に、どうやら薬ができたようである。


「なんか緑色で・・・抹茶みたい」

「そういう物の様じゃな」


 作り方や、完成後の違いがないか確認。


 ちゃんとこういった安全を確かめるのはいいことである。


「うむ、これで完成じゃ」


 舐めて確かめているけど・・・


「毒薬とかを間違って作ったりしないの?」

「ん?主殿、我は毒薬は作らんぞ。知り合いのスキュラは毒薬販売しておったがな」


 今さらっと何か怖い情報が出たんだけど!?


「え・・・本当に?」

「うむ、毒薬は作ろうと思えば作れるが、作らないと思えば作らないものなんじゃよ」


 違う、そうじゃない。その話じゃなくて、その知り合いが気になるんだ。







 ツッコミを入れるのを取りあえずあきらめた。後でギルドマスターにその話を持っていこうかな・・・。


「にしても、器用に8本の足でよく作業できるよね」


 アルテミスはスキュラで、足はタコ。


 其の8本の足で調合などを分担して同時並行でやっているのだ。


「本能的なものじゃろうな。どうせなら、下半身がタコの足ではなくてイカのほうがよかったのじゃ」

「でも、あれは10本足だけど、2本は触腕と言って手とほとんど変わらないよ?」


 それはそれで見て見たい気もするけど。


「ま、今のこの身体で我慢じゃな。充分便利だし・・・・唯一難点を挙げるとすれば、やはり陸上での戦闘は苦手かのぅ」


 もともと、海にすむモンスターである。


 海中や海上では物凄く速く動けるようだが、陸上では魔法の補助で動いているんだとか。


「ま、海に行く依頼があったら物凄く活躍する予定じゃ」

「楽しみにしているよ」


 


・・・ちなみにだが、モンスターにとって特異不得意な場所っていろいろある。


 ハクロの場合だと、森の中が得意で、平原が苦手だっけな。


 だけどね・・・みんな強いからそういう事を感じさせない。


 本当に不得意かよとつぶやきたくなるよ。



 こうして、今日もお休みの日は過ぎていくのであった。




ちなみに、アルテミス・リーゼが加わったことによりファン増加。

ストーカー被害が出そうなものだが、そこは周囲のファンたちが阻止

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