出てきたのは
ちょっと変わっているかもね
翌朝・・・・・
「で、誰なんですかねその人?」
ハクロが微妙にこめかみに怒りの青筋を浮かべながら、全く笑っていない笑顔で聞いてきた。
・・・ものすごく怖い。ヤタやルミナスからもなんか同様の感じが・・・・
朝目覚めると、メイド服を着た女の人が、僕に膝枕していたところを見て激怒したからね・・・・。
怖い。いやホントに怖かったよ・・・・。
というわけで、素直に事情説明。
「なるほど、あの発掘品の一つか・・・」
「人ではないんですね」
「・・・我が君の口を奪いましたけど」
「なんかいらつくわね」
「ウミュ?」
モッサンが考えこみ、ロウは全く分かっていないようで、他は謎のメイドの人に睨みをきかせていた。
「はい、正式名称は『人型家事戦闘万能型魔人形魔道具MKS-02改良型』デス。先代から『ワゼ』と言う名を与えられておりマス」
なんか長い正式名称と・・・魔道具?
「要は、人の形をした魔道具?」
「そういう事でよろしいかト」
「ゴーレムとは違うのか?」
「違いマス」
ワゼはそう言い切った。
「あの遺跡からこのようなものが出るとは・・・・これは世紀の大発見かもしれん!!」
モッサンさんは興奮した。遺跡からこんなものが出たらそりゃ驚くよね。
「・・・02ってことは、01とか03もあるの?」
ヤタが素朴な疑問を出した。
「いいえ、01は壊れて今はなくなっており、そのメモリーは私の頭脳にインプットされておりマス。ですが、後にも先にも、残りは私だけデス」
どうやら、先代に01がいた。だけど、前の持ち主・・・「ゼロ」とかいう人に仕えていたけど、長い年月が経って壊れたらしい。だから、その代わりとしてメモリー・・・記憶とかもコピーして移した改良型の02のワゼに入れたそうだ。
「ですが、どういうわけか起動できず、仕方がなくあの中に入れておいたようデス」
と、ワゼが指さしたのは彼女が出てきた箱である。
「そのまま忘れられて、今に至り、昨夜ちょっとした衝撃で起動したのデス」
「荷馬車の振動とかで、やっと起動できたと・・」
どうやら、中にある回路の接触不良だったようで、今はもう直ったのだとか。
・・・魔道具の事は専門家じゃないといまいちわからないけど、そういう事か。
「認証いたしましたので、貴方様は私のご主人ということになりマス。これからよろしくお願いいたしマス」
といい、ぺこりとお辞儀してきた。
「え?てことは・・・・」
「この魔道具の所有権はライの手か・・・残念だ。それなりにいモノをもっているのに」
もにもにもにもに
「・・・ご主人、この先ほどから胸部装甲を揉んできているこの生命体を叩き潰してよろしいでしょうカ?」
「うん、死なない程度にね」
いつの間にか、モッサンさんが呪縛から解き放れてワゼの胸を揉んでいた。
さすがに魔道具でも不快だったのだろうか。
僕が命令を下した瞬間、物凄い速さでモッサンさんに目にもとまらぬ速さで殴打していた。
そのあたりは物凄い性能かも・・・・・。
モッサンさんがピクリとも動かなくなった後、今の事でどうやらハクロたちは機嫌が直ったようである。
被害者の会として認識したのかな?
設定とか改めて出したほうが良いかな?