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ロウ登録

本日2話目

ロウは幼い妹みたいな、そんな感じですね。

 とりあえず、モチモチモチモチスライムを捕獲するするのは今日はあきらめて、まずはギルドにて従魔登録をしに行くことにした。



「おい、それスライムか?」

「スライムです・・・多分」


 ザストに入る前に、衛兵の人がロウを見て目を丸くした。


 そりゃ驚くよね。スライムが少女の姿になっているもんね。


 ちなみに、服を着せている。スライムのままだと素っ裸でいろいろまずいからね。


 ハクロに急きょ簡単なワンピースを作ってもらって着せたのである。それなりの小さな少女の見た目になっているけど、皮膚とか見れば明らかにスライム特有のプルルンとした感じになっているもんね。


 ザスト内に入った後、ギルドに向かって歩く。


 夕暮れ時なため、人がほとんどいないのであまり目立たないけどな・・・。




 ギルド内は酒場も併設されている。


 そのため、この時間帯になると他の冒険者たちも増えてくるんだよね。



 ギルドに入り、受付のところに僕らは向かった。


 酒場が横にあるので、がははははとかいう笑い声が聞こえる。


 

 受付に着くと、ここ最近依頼を受けていたことでだいぶ顔なじみになっていた人がいた。


「従魔登録を新たに行いたいのですが」

「ああ、ライさんですね。従魔登録って何か新しいモンスターを従魔に?」


 ここの受付の人・・・アンドレアンさんとはもう顔なじみになっているんだよね。


「モンスターというべきか・・・この子なんですけど」

「ん?どれどれ・・・・・?」

「ウミュ?」


 スラ太郎のわきを持って、持ち上げて見せると、アンドレアンさんは目を丸くした。あ、持ち上げると体が伸びるかと思ったけどそのままか。案外重力に負けないつくり?


「え?少女・・・・?いや違う、この肌の感じはスライムなのか・・・?」

「スライムです。なんか知らないけどこの姿で・・・」

「コノスガタデー」


 はーいと手を挙げてあいさつするかのような仕草をロウはした。


「え?人の、少女の見た目に似たスライム?」


 アンドレアンさんが困惑したかのように疑問を口に出す。


 なんだなんだと他のギルドの職員たちや、他の冒険者たちも目を丸くした。


「え・・?こんなスライムがいるのか?」

「スライムの種類はいまだに現在も増殖中らしいけど・・・」

「人の姿をとるのか?」

「可愛い・・・」

「と言うかこれって何スライムと言えばいいのでしょうか?」


 うん、それが一番の問題だよね。


 従魔登録の際、従魔の種族と名前を登録するのである。


 ハクロはアラクネ、ヤタはクイーンハーピーとして登録されているけど・・・。


「ふつうにスライムで登録しても、疑わしくなるよな」

「でも、何スライムと言えばいいのか・・・」

「新種だよなこれ」

「ニンゲーんスライムとか?」

「いや、ヒューマンスライムとか」


 あーでもない、こーでもないと議論が始まってしまった。


「私たちのようにしっかりと種族が分かればいいんですけどね。まあ、そういうのってどうでもいいとも思えるんですけど」

「・・・種族とか、そういうのって気にすること?」

「キニスルコト?」


 三人とも、種族がどうだとかそういう事は、めんどくさくて気にしないという意見のようである。


 まあ、弱肉強食なこの世の中、モンスターたちにとってはそういう事は物凄く些細な事らしいけど。




 ロウの種族をなんとするかはもめにもめまくって、一旦「スライム(仮)」という扱いになった。


 正式種族名称が決まるまでは当分このままで、なんでも首都からわざわざスライム特化の専門家の人を呼ぶことになるらしい。新種のスライムだとかそういう理由で。


 やっと決まるまでに結構かかったが、何とか従魔登録はできたようであった。


「よかったな、ロウ」

「ウミュ」


 うなずくように鳴くロウ。


 なんか小さな妹とかそういうふうにしか見えないな・・・・。


 僕が長男で、ヤタが長女、ハクロが次女、ロウが三女みたいなそういう感じだな。


「なんで私が次女なんですか?」

「だって、落ち着き具合で行くとヤタが上だからね」

「・・・ふふん」


 ヤタが何やら勝ち誇ったような顔をした。珍しいなそんな顔。


 何はともあれ、今日は宿に戻って、明日こそモチモチモチモチスライムを捕獲するぞ!!



・・・・あ、宿の宿泊料金1人分増えるな。ちょっと金銭面が辛くなりそう。



家族的に考えるとそうなるよな・・・・。

一応、まだまだロウについては不明な点が多いけど。

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