講義開始!!
ここの校長って誰かの話し方に似ている気がするんだよな。
掲載している別の作品に似たようなやつがいたっけ?
翌日、冒険者用学校の校庭には、各学科の生徒たち全員が集められていた。
今日はある冒険者が講師として来てくれると聞き、冒険者を目指す彼らは誰が来るのか気になっていた。
冒険者と言う職業になりたいこそ彼らはここで学んでおり、その職業の人の話を聞くことによって、自身が冒険者になった時にどう行動すればいいのかの見本を得られるのである。
「誰が来るのかな」
「魔物使い科、戦士科、魔法使い科、癒し科のどれかの卒業者らしいぞ」
「聞いた話だと、魔物使いの方らしいけど」
「諸君!!しばししずまれぇぇぇい!!」
ざわざわと騒ぐ生徒たちに向けて、この学校の校長ドッセンは静まるように声を上げた。
相変わらず仮面をつけており、自身のあがり症を抑えるためらしいが・・・・抑えられているのだろうか?むしろいけない方向へと向かってないかと全員思っているのは内緒である。
「これよりぃ!!本日!!諸君らに対して話をしてくれる冒険ひゃがくふ!!」
((((あ、噛んだ))))
思いっきり校長が舌をかんだことに対し、笑いを皆こらえた。
「それでぇいわぁぁ!!来てください!!」
校長がばっと手を大空にあげた時であった。
「おい、なんだあの大きなものは!!」
「ドラゴン!?」
上空から影が差し、大きな細長い龍とも言われる姿のドラゴンが下りてくる。
その上には何人かの人と、モンスターがいた。
「よっと!」
そこから飛び降りてくる者たちがいて、生徒たちは驚いていた。
シュタッ!
そのまま何事もなかったように着地をする。
「・・・・どうも初めまして皆さん。僕が今日ここに呼ばれて講師を務めます、冒険者魔物使いAランクのライです」
冒険者の中でも高ランクのAである者の登場に、皆歓声が上がった・・・・・。
(あ、足がすんごいジーンってきたんだけど・・・・誰だこの登場の仕方にしてくださいって言ったのは!!)
その裏側で、ライの心の声が上がっていたという。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「よし!!まずは登場の仕方は成功です・・・けど、あれ?」
「のぅ、若干糸が長くなかったかのぅ?予定よりも主殿の足に衝撃が伝わったようじゃが・・・」
その上空で、人化を解除して本来の水龍の姿になっているリーゼの上からハクロたちはその様子を見ていた。
今回のこの登場の仕方の発案者はハクロである。
見えないほど細い糸を使って着地を無事にさせるという目的があったのだが・・・・どうも少し長かったようで、ライの足に衝撃が来ちゃったようである。
それでも、こらえたライの姿に対し、ハクロは心の中で土下座をするのであった。
登場の仕方はインパクトを与えることからスタートです。
話を聞いてもらうには、話す方から工夫をしないとね。




