冒険者登録道中記その1
ちょっとテンプレ
卒業式から1週間と数日ほどたって、ライたちはギルドに訪れようとしていた。
村にて、両親に報告して喜んでもらって祝ってもらった後、ついに旅だったのである。
「冒険者登録のために一番近いギルドは・・」
「辺境都市ザストですね」
「・・・歩いて数日ほどかかる道のり」
村から旅立って、二日目。
ライたちは徒歩で都市を目指していた。
ヤタに運んでもらってと言う手段も考えたのだが、それだとハクロも一緒に行けないので徒歩で行くことにしたのである。
道中、ゴブリンやスライムなどが出てきたが、ハクロとヤタによって軽く倒していった。
ハクロの糸によって縛り上げられてぼっこぼこにされたり、ヤタの羽ばたきによって吹き飛ばされたりなどして進んでいく。
「それにしても、食料は現地調達でしているけど」
「バンジーの作る料理が忘れられませんよね」
「・・・・あれはおいしかった」
冒険者用学校にて、ヤタに出会う前に森でのサバイバル訓練の時の仲間を思い出した。
全員卒業したようだけど、ライよりも1年早く卒業したのである。
「冒険者として今頃みんな頑張っているんだろうな」
「タルサさんはまだ卒業できていませんけどね」
冒険者用学校の良き友人であったタルサは、成績の問題で未だに卒業できていないようであった。
そんなこんなで思い出しながら歩いていると、前方の方で何やら煙が上がっていた。
「ん?」
「焚き火でしょうか?」
「・・・昼間だからまだないと思う」
気になったので僕らはその煙の発生地に向かって駆け出した・・・
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ライ達が煙に気がついた頃、その発生源では争いが起きていた。
「へぁっ‼︎」
「とりゃぁっ‼︎」
全身武装した騎士達が襲いかかってきた盗賊達を切りつけ、
「ひやっはぁぁぁあ‼︎」
「逃さねぇぜふえっはぁ‼︎」
盗賊達も負けじと襲いかかっていた。
騎士達と盗賊達の戦いだが、若干盗賊達の方が優勢だった。
騎士達は城で訓練を受けており、そこそこ強いのだが、いかんせん綺麗に型にはまった戦い方をしてしまう。
一方、盗賊達の方はどうやら元冒険者も混じっているようで実戦経験が豊富で、騎士達の綺麗な型にはまった戦い方の隙をついて戦っていた。
しかも、盗賊達の方が数が多いので、どうしても騎士達が劣勢になってしまうのだ。
騎士達はそれでも一生懸命に命懸けで後方にある馬車の中にいる人物を守って戦っていた。
馬車を動かして逃げればいいと言われそうだが、馬車を引く馬がすでに殺されてしまい、動かせなかったのだ。
先ほど、盗賊達がいきなり襲撃してきて、爆弾を投げられて馬がやられたのである。
幸いにして馬車自体は頑丈に作っていたために、中にいる人物は無傷だったのだが、逃がしたくても一人にしてしまう心配があったのだ。
それゆえ、騎士達は命懸けで戦っていたのだが、全滅はもはや時間の問題と思われた。
「くそっ‼︎これまでか‼︎」
「ふぇっはー‼︎大人しくこのままやられてし、」
騎士に斬りかかってとどめを刺そうと盗賊が剣を振り下ろそうとした時であった。
ビュオゥッ‼︎
「どわぁぁぁあつ⁉︎」
いきなり物凄い強風が吹き、今まさに騎士達に斬りかかろうとした盗賊達が吹き飛ばされて地面に叩きつけられた。
あまりにも突然だったので、盗賊達も騎士達も何が起きたのかすぐには理解できなかった。
「い、いったい何が・・・」
今の突風は明らかに普通に吹くようなものではない。
「ヤタ!そのまま盗賊たちを吹き飛ばして体制を崩せ!!」
「・・・・了解」
どこからか声が聞こえてきたので見ると、少年がいつの間にか近くまで来ており、もう一つの声の方を見ると、両腕が黒い翼の女性が羽ばたいていた。
ハーピーかと思いきや、どうやら超希少種のクイーンハーピーの様であり、その羽ばたきから起こる風で盗賊たちが吹き飛ばされまくる。
「ハクロ!糸で縛り上げていけ!!」
「了解です!!」
と、少年がだれかに指示を飛ばしたかと思うと、いきなりどこからか糸が飛び出してきて次々と盗賊たちの身体を縛り上げていく。
糸の出ている方向を見ると、下半身が蜘蛛の身体のこちらも美しい女性の姿のモンスターがいた。
アラクネだとわかるが、見た目が普通のアラクネではないのが一目瞭然である。
そのままあっという間に盗賊たちは吹き飛ばされ、捕縛されていった・・・・。
テンプレって書くのが難しくもあり、簡単でもある。




