成長しまして
ちょっと学校内の様子は番外編とかで書く予定。
現在の状況から言って、すこし成長させました。
冒険者用学校に入学して年月が経ち・・・・・
「いよいよ明日卒業か・・・・」
「長かったですよねぇ・・」
「・・・確かに」
ライは15歳となり、ついに冒険者用学校を卒業できることが決まった。
卒業式は明日である。
明日、卒業した後は引き払う寮の自室で、ライは感慨にふけっていた。
外を見るときれいな満月が浮かんでいて、つい窓を開けてハクロとヤタと共に見ているのである。
この5年間、様々なことがあった。
運動会や学園祭など様々な行事があったのである。
「これで卒業したらいったん村に帰ってお母さんたちに報告だ」
「そのあとは、どこかのギルドにて冒険者登録をすれば」
「・・・晴れて冒険者になれる」
冒険者登録をすると、最初は最低ランクのHランクからのスタートとなるが、冒険者用学校を卒業した者はEランクからのスタートとなる。
つまり、ライはEランクから始められるのである。
「冒険者になれば、自分で稼げて家に仕送りもできるようになるしね」
「そうすれば、お母さんたちに楽させられますからね」
「・・・一応安定したお金を送れないけど、我が君なら大丈夫」
冒険者は高ランクなほど稼げるのだが、最初はそこまで稼げないだろう。
「まあ、適当に、自由に生きていければ大丈夫だろう」
「適当は微妙ですけどね」
「・・・自由に生きたいとは思うかもね」
ライの発言にハクロとヤタは苦笑する。
まあ、この二人が微妙に仲が悪いのは治っていないけど、ヤマちゃん恐怖のおかげでだいぶ改善されているようであった。
とにもかくにも、明日卒業式なのでライは早めに布団に入って寝息を立て始めた。
ハクロたちも自分の寝床に入ろうとしたけど、ふとライの寝顔を見て思った。
「・・・今夜は休戦しませんか?」
「・・・異議なし」
本当は二人ともハンモックなどで寝るのだが、今日はこっそりと互いにライの布団に潜り込んだ。
とはいっても、ハクロの場合は下半身の蜘蛛の身体が原因で上半身しか潜り込めなかったが。
今夜ばかりは互いに喧嘩無しでライの布団に一緒に入ることにした二人。
ライの寝顔を見て、この愛しい主をこれからも支えていこうと二人は改めて決意するのであった・・・。
・・・・翌日、朝起きた際に二人につぶされかけてライが死にかけたのは言うまでもない。
・・・・従魔が布団入ったときのお約束。
次回から、ライたちは冒険者登録・・・の前にまずは村に帰ります。




