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羞恥心も冷ましたところで

ライは純情な少年ですからね。年齢から言えばそろそろ思春期かな。

 新たに従魔としてツバキが加わったけど、増えて来たなぁ・・・・・。


「というか、もともとここにきた目的を忘れてない?」

「「「「「「あ」」」」」」


 全員忘れていたようである。




 そう、もともと僕らがこのアラモズ山に来た目的は、『白雪草』の採取である。


 吹雪に見舞われていて忘れていたけど・・・いや、一応病気の人のために薬草を取りに来ているからダメだよね?



「すっかり忘れかけてましたけど・・・・薬草探さないとだめなのでした」

「まあ、我とミアンで魔法を適当に使えば、雪の下でも反応して発行するからわかるじゃろうな」

「あの・・・」


 と、そのアルテミスが言った後に、ツバキが手を挙げた。


「マイロードは要は、この雪の下に眠っている薬草を取りに来たのよね?」

「その呼び方はツッコミを放棄するとして、そういう事だけど」

「でしたら、この私にお任せください」



 ツバキが手を地面に置き、何かをつぶやいた。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・


「わっ!?」


 地面が揺れて・・・・・雪崩が僕らの足元で起きた。


 言い方がおかしいような気がするけど、足元の雪が僕らの下からまるで川のように流れていき、ふもとまで滝のように流れていく。



 そして、雪が水のように流れていった跡地には、むき出しとなった山肌と、薬草が点在しているのであった。


「え、これどうなっているの・・・・?」

「雪のみをこの場から移動させたのですよ」


 しかも、僕らも巻き込まれないようにしている特殊な雪崩の様なものらしい。


 さすが幻獣種というべきか、驚きであった。


「ん?雪はあのまま流れていくのかのぅ?」

「そうね・・・途中で私の影響が無くなってただの水になってしまうかしら?」


 先ほどまで覆っていた雪はどうやらツバキの影響下にあったらしく、流した今はその影響が無くなり、溶けてただの水になるらしい。


 雪崩になっていくわけじゃないならべつにいいかな?


 ともかく、むき出しになった山肌ではすぐに薬草が見つけやすくて、あっという間に必要なぶんだけ採取することができたのであった。


 ん?そういえばさっき雪が流れていった方向ってふもとだけど、確か戦場になっているあたりになるような・・・。


 まあ、見ないほうが良いかと思い、僕らは人化を解除したリーゼに乗ってザストに戻るのであった・・・。


 あ、ツバキ自身冷気のコントロールができるらしく、リーゼに乗る際に押さえてもらいました。その部分が寒くなるからなぁ・・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 その頃、アラモズ山のふもとでは・・・・



ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・


「うわぁっつ!?上からなんか濁流が!?」

「冬なのに土石流!?」


 途中で水と化した雪解け水が山肌を削り、土石流となっていた。


 春先、溶けてきた雪に雨が降ってなることもあるのだが、今は真冬。


 そんなことはほとんどないので見ていた人々は驚く。


 偶然というか、土石流は王国側ではなくて、帝国側の方向に流れていったために、その方向にいた帝国軍があっという間に巻き添えになり、そのまま流されていった。


 その光景を見ていた王国軍側は、自分たちの方に来なかったことをほっとし、その土石流が止んだ後に追撃を仕掛けに向かうのであった・・・・・。


 だが、ぬかるみまくっていたため追撃し様にも転び、滑り、泥まみれになって結局追撃はできなかった。



なんか、王国側の企みがほとんど成功したような気がするけど、そううまくいくかな?

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