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第三話

 パーティーを組んだ俺とホビットのマリア。


 まずは、何をするでもなく説明を聞いている。


「始めにスキルについてだね。スキルは勝手に覚えます。だから、自分達でどうこう出来ないんだ」

「レベルで覚えるんじゃないのか? じゃあ、魔法使いとかのジョブはどうなるんだ?」


 テレビやムービーでは、バンバン魔法とか使ってたから、傾向位はあると思うが?


「ん? そもそもジョブなんてないよ。強いていうなら冒険者かな? 魔法使いは、魔法系スキルを使って自分で名乗るしかないと思うよ。同系統のスキルを使い続けてれば、多少は系統が合いやすくなるみたいだから……でも、基本は魔法スキルも武器スキルも合成スキルも全てランダムで覚えるから」

「成る程、プレイヤーに向けてない自由度の事だったのか、ラグナロクは……マリアは何かスキルを持ってるのか?」

「僕? 僕はこれだよ」


 マリアが自分のステータスを開示してくれる。これは送る側が選べるみたいだ。


氏名、マリア

種族、ホビット

レベル、3

所持スキル

挑発


ステータス

力4、知力2、魔力3、体力5、速さ12、運7


HP、23

MP、6

攻撃力、6

防御力、7

魔攻撃力、3

魔防御力、4


 なんか、あまり強く感じないな。


「弱っちいって思ったでしょ?」

「いや、気のせいだろ。それより、挑発ってなんだ?」


 勘が鋭いな、武器を装備しないとあんなもんなのか?


「……いいけど。挑発は敵の注意を引いて、攻撃に自分に集中させるスキルだよ。魔法職を守るのに役に立つよ。限界はあるけどね」


 マリアが前衛になるなら、必須スキルな感じがするな。パーティー専用のスキルだが。


 ついでに自分のステータスも見てみる。




氏名、シュール

種族、ヒューマン

レベル、1

所持スキル

なし


力1、知力1、魔力1、体力2、速さ1、運2


HP、8

MP、2

攻撃力、1

防御力、2

魔攻撃力、1

魔防御力、2



「なんだ!? 俺、とんでもなく弱いじゃないか!?」

「そうなの? 僕にも見せて? ……うわっ」


 マリアの様子を見ると、やはり凄く弱いんだな。


「……噂通りだよ」

「噂? なんだそれは?」


 聞きながら、先程のミミズとの戦闘を思い返す。

 よく勝てたな、俺。一撃でも受けたら敗けだったんじゃないのか?


「えっとね……ヒューマンは種族の加護を受けない代わりに、レベルアップボーナスが高いって」

「種族の加護? レベルアップボーナス?」

「シュール、説明書読まなすぎだよ。種族の加護は……と言うか、レベルアップの話からしないと駄目だね……」


 何でも、レベルが上がったらボーナスポイントが与えられ、自分で好きなステータスに割り振る事が出来る。で、種族の加護は種族毎にレベルアップ時に自動で振られるポイントの事らしい。


「僕はホビットだから、レベルアップ毎に速さに3、自動で振られるんだ。で、ボーナスポイントは2の合計5」

「で、ヒューマンには種族の加護はない。代わりに自分で触れるボーナスポイントが高め、と」

「そうだよ。でも、他の種族の合計程高くはないけど」


 特に考えないで選んだけど、どうやらヒューマンは熟練者向けだったみたいだ。


「まあ、いいさ。気にしても仕方ない。とりあえずレベルを上げてみるか」

「おっ、行っちゃう?」


 どうせ、武具は手に入らないし薬草を使うより早く、被弾=死、の為、俺は回復は捨てて村から出た。







「よし、一丁上がり!」

「……シュールって、強いねぇ。何でダメージを受けないの?」


 まてまて、それじゃあ、俺が不正のチート野郎みたいじゃないか。


「ストーンイーターは攻撃の軌道が分かりやすいし、大振りだ。避けるのなんか訳ないだろう?」

「大有りだよ。僕なんて何回死んだ事か」


 それは災難だったな。確かに気持ち悪いし、女性なら集中を乱されても仕方ないか。


「後、攻撃が使いなれた手足なのがでかい。剣や盾があっても、うまく使える気がしない……さ、次いこう」

「なれてるって……シュールって、何者? まさか不良さんじゃないよね?」


 いや、まさかもなにも違うが……経験もないただの学生が、拳の使用経験があるのは不自然か。


「格闘技の経験があるだけだ」

「はあ、凄いねシュールは」


 嘘だがな。本当は見てたら出来るようになっただけだし。


 その後も順調にストーンイーターを撃破して回り、念願のレベル2に上がった。







「おめでとう、シュール。どう」

「ありがとう。っと、そんな早く見れるか。一寸待ってろ」


 ええと、これか? ボーナスポイント4。


「ボーナスポイントは4あるみたいだ」

「僕より合計1少ないんだね」


 差が少ないと言うことは、挽回できると言うことだな。


 とりあえず死んだら仕方ないので、体力を上げて……力もいるよな……まずはそんなものでいいか?


氏名、シュール

種族、ヒューマン

レベル、2

所持スキル

なし


力2、知力1、魔力1、体力5、速さ1、運2


HP、16

MP、3

攻撃力、3

防御力、2

魔攻撃力、1

魔防御力、2



 おお! HPが二倍になった。攻撃力も上がったし、行ける。これで我が軍は戦える。


 敵の攻撃を受けても(たぶん)死ななくなったので、俺は薬草を買う為に一旦名も無き村に戻る事にした。

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