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32 恐怖の家族写真~永久に封印することをお勧めします~

前回、女の色気は「唇にあり!!」と述べた。

だから、実践してみようと思って今日、唇に真っ赤なグロスをつけて学校に行ってみた。

すると、滅多に合わない友達に会って、

「紫苑!いくらクリスマスが嫌いだからって、トナカイ食べちゃダメでしょ!」

と言われた。

ホワーイ!?

私の頭上を?が舞い踊ったことを察知した友達は

「紫苑の唇、血が滴ってるみたいに真っ赤だよ。やばいよ」

と言われました。こんばんは。


なぜ、普段化粧っけのない私が急にリップなんて塗りだしたのか。

それは、妹の成人式の前撮り写真に答えがあります。

2週間前、私たち家族は家族写真を取るために都内某スタジオにいた。

妹は、新品の振袖を着て、プロのメイクさんにメイクをしてもらっている。

母はなぜか自分も着物を着つけてもらっている。

父は妹と母の荷物を持ったまま、動かない。

私は、天然の振袖(二の腕のぜい肉)をブンブンしながら出番を待つ。

ちなみに、寝坊をしたため、ノーメイク。

この時、まだ家族写真の恐ろしさを知らない。


妹と母の準備が完了し、いざ、撮影へ。

まずは妹のソロショット。

小さい時から鏡の前で笑顔の練習をしていた妹は、次から次に顔を変える。

カメラマンの「いいねぇ、モデルさんみたいだ!」

のおだてにご満悦と言った様子。

それを見て、父と母は林家ぺー&パー子のように奇声をあげながら(主に母)妹をデジカメで撮影。

やめなよ、妹の笑顔がひきつってきたよ

そういう私の真面目な忠告も聞かずにひたすらシャッターをきりまくるペーパー子。


妹の椅子に座っての撮影が終わると、

「では、ご家族のみなさん、こちらへどうぞ」

とカメラマンさんの合図をきっかけに私達は撮影コーナーに並ぶ。

妹が真ん中前の椅子に座り

妹の右隣に母、左隣りに私、真後ろに父

という形でスタンバイ完了。

うう……なんだか緊張するぜ


では、笑顔お願いしまーす

とカメラマン。

私の女優魂、見てなさい!

ということで、笑顔100%!!


「はーいちょっとまってぇ、お姉さん、笑いすぎ、もうちょっと口閉じてねぇ」

とカメラマンのダメだし。

私の笑顔眩しすぎてフラッシュが負けたのかしらん?

しかたないわね、今度は天使の微笑でいくわね!!


「はーいちょっとごめんね、お姉さん、口元動かさないでねぇ」

また私へのダメだし。

家族みんなブーイングの嵐。

むむむ……難しいな……

その後、どんな表情をしてよいのやらわからず、ワンショットずつ顔を変える私。

そのうち、カメラマンの方が我慢できなくなったらしく、笑いをこらえながら、

「お姉さん、落ち着いて、ワンショットずつ顔変えなくていいから笑顔で止まってみよう」

と言われた。

なんだよ!!もうわからないよ!!

こうなったら、笑顔120%で静止しててやるよ!!

と張り付いた笑みで撮影を終えた私。


おやおや、そんなに笑って、出来上がりはどうなることやら……(旅番組風)



そして、写真が届いた。

なんとDVDに撮った写真が収録されていて、好きな写真を自ら選べる仕組みになっているのだ。


妹と父は外出中でいなかったため、母と2人で確認することに。

そして、テレビに映る妹の写真。

こいつ、練習してただけあって、笑顔が自然だ……

ナルシスト万歳だな!!(ちょっと厭味&妬み風)


いよいよ家族写真!!

一枚目を開いてみると、そこには、

樹木希林(母)

後光(証明の反射)をまとったカメ(父)

つぶれ肉まん(私)

飄々と笑顔な妹

が映っていた。


中でもひどかったのは、母と私。

母は、せっかく着た着物があり得ないほど似合っていなかった。

「ねぇ、私こんなに太ってたっけ?着物着てるのにおなか出てるんだけど……そう言えば、着つけの時にタオルをおなかに巻かれたんだ!!着つけする人が下手だったのね!!それにしても、あんた変な顔してるね血色の悪いブタみたい」

と自分のことを棚にあげて、地道に蓄えてきたぜい肉ちゃんを他人のせいにして、私のことを言ってきた。

たしかに、私の顔はひどい。それは認めよう。

ただ、あなた様には言われたくない!!!


まぁ、一枚目は慣れていないから、こうなったのだろうと次の写真を見てみたが、次の写真にも相変わらず樹木希林とつぶれ肉まんとカメが映っていた。父に関して言えば、全ての写真で同じ顔をしていた。まるでカメのはく製。


「もう、あたしゃこんな顔しているんじゃ、外を出歩けないよ……紫苑もかわいそうだ。私はあと30年くらいの命だし、結婚もしたからいいけど、あんた、この顔であと60年以上も生きなきゃいけないなんて気の毒すぎる」と言ってきた。

悔しい。しかし、ごもっともだ。つぶれ肉まん……坊(千と千尋の神隠し)……などなどぽっちゃりした…というか、でっぷりしたものをご想像していただければ、それは私だ。


このような状況下にあり、私は少しでも母の無念?と私の名誉挽回のために、リップをつけたのだが、効果の程は見られなかった(というか、マイナスな気がする……)


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