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29 朝の連続妄想小説

NHKにモノ申す。

朝の連続テレビ小説のキャラ設定をなんとかしてくれ。

あんなできの良い子がこの世にいるという設定にしてしまうと、母親達の私に対する要求のグレードが高くなってしまうではないか。


というのも、今の連続テレビ小説の主人公があまりに良い子すぎて、母は私と連ドラ主人公を比べ始めたのだ。

大変なことがあっても、前向きに解決しようとする主人公、くじけないで常に猪突猛進な主人公。


『なんであんたはたかが実習でこんなに弱音はいてるのよ。あかりちゃん(主人公)を見習いなさい。どんな大変なことでも乗り越えようと頑張っているじゃない』

とか

『ちょっと、あんた、また家の手伝いしないでマンガばっかり読んで。あかりちゃんは家に帰ってくるなりお母さんの手伝いしてるわよ。まったく。あかりちゃんの方が年下だっていうのに』


母よ、これはドラマだ。こんな子いるわけがないぞ。そう言ったところで母は聞く耳を持たず。

朝、連ドラの主題歌が流れるたびに私はおびえる毎日。

そしてドラマが始まると

『いい子だわぁ』

『それに比べて…』

と比較される毎日


もう、うんざりなんだよ!!!

ぐれてやる!!

盗んだバイクで走りだしたくなってしまった。

実際にやったら、盗んだバイクで走りだそうとしたけど、エンジンのかけ方わからなくて、そっと電柱に立てかける。あたりになりそうだ。


ここで、ぐうたら生活を脅かす連ドラをこれ以上増やしてはいけない組合を発足させた。

主な活動内容は、NHKに『これなら、朝の連続テレビ小説を楽しめる』というシナリオを考えて送りつけるというものだ。


まず、主人公は、大学生。文学部。専攻は歴史学で、主に男色についての研究を行っている。

しかし彼女の研究は歴史学の分野を逸脱し、ついには日常生活の中でも仲よしな天然男子カップルをも研究対象にしてしまった。

主人公は、毎朝出かけると、カップルウォッチングを始める。

どっちが受けでどっちが攻めなのか。

この2人のなれそめは。

等。

視聴者は毎日違うタイプのカップルを、主人公の詳細な妄想説明を聞きながら、『なるほど』とか『いや、ここはもっとこうだろう』とか、脳内で意見を温め、学校、または会社に行き、連ドラを見た友人、先輩、同僚、上司たちと語り合うのだ。


どうだ。

見たい。

思わず、自問自答してしまったが実に良い内容だとは思わぬか?

自分の妄想欲求を満たすだけでなく、同じ趣味を持つ人達とのコミュニケーションも円滑に行うことに一役買う、この連ドラをぜひ、採用していただきたいものだ。


そんなことを考えながら、5日くらい前の連ドラを見ていたら、男たちの絡みのシーンがあった。陸上をしている男にもう一人の男がふくらはぎを触らせろ。と、にじり寄るのだ。

おおおお!!

すばらしい!!

その時私は出先で昼食を食べていたのだが(お店にテレビがあった。)近くで見ていた男子2人組が、その様子を見て可愛らしく微笑みあっていた。


ナイス!!NHK!!

この時ばかりはこう思った。


この調子で、朝の連続妄想小説とかになってくれないかなぁ。

ならないよな…

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