22 究極の目覚め
携帯を水没させてからというものの、私はめっぽう朝が弱くなった。
携帯と朝寝坊には何の関係もねぇじゃねぇか。と思われる方もいると思うが、それが、関係大有りなのだ。
なぜなら、私の朝のアラーム音は大好きな韓国人アイドルCの声なのだから。
『おはよ~!コーヒー、入ったよ!!』
と毎日爽やかな声で起こしてくれるんだもの。
朝寝坊なんてしてられない。
『毎日ありがとう!あなたの淹れるコーヒーはどんな飲み物よりも甘くって大好きなのよ。私はあんな風には淹れられないわ。あなたは私だけのバリスタね!』
『紫苑、僕の淹れるコーヒーには、世界で僕だけしか淹れることができない隠し味が入ってるんだ。なんだかわかるかい?』
『いいえ。わからないわ。なにかしら?』
上半身だけを起こしてCを見つめる私。
そしてCはベッドに腰掛け私の柔らかな髪を手に取り、くるくると弄びながら
『それは、君を愛する気持ちと僕の投げキッスさ』
ぎゃあ!!
別バージョンに、
『おはよ~!コーヒー、はいったよ!!』
『ん~…もうちょっと…』
『僕の淹れたコーヒーが飲めないってのか!!おきろー!』
ベッドの上から私に覆いかぶさるC。
『…ちょっと待ってよC、今日は土曜日じゃない。学校ないから、もっと寝られるのに!』
『え?じゃあ、僕と一緒に心地よい眠りに入ろうよ!いや、寝かせないよ!』
『え、あ、ちょっ…(自主規制)』
がある。
ちなみに、後者は休日なのにアラームが鳴ってしまった日の妄想である。
こんなかんじに毎日楽しく起床していたのに、今のアラームはサンバのリズムである。
一週間たった今もいまだに慣れない。
昨日なんて、夢の中に緑のビキニの姉ちゃんがサンバのリズムに合わせて踊っていた。
私は、赤ちゃんを取り上げていた(産婆=サンバ?)
そして、欲求不満な私はこれぞ、究極の目覚め!
というものを考えた。
私は寝ている。
周りでドタバタと音がする。
なんだ?と夢と現実の狭間で思っていると
顔の辺りがこそばゆくなる。
うへへ
くすぐったい…
そして…なんか…くさい!?
ん?
目を開けると、そこにはジャックスパロウの顔が!!(あああ!みなさん、ひかないで)
「Where is my ram?(俺のラムはどこだ?)」
ぎゃあ!
朝から貴方様の顔面を拝めるとは!!
ありがたや!!ありがたや!!そんな状況になったら
「Your ram is me. I am drunk up. (あなたのラムは私よ。私を飲みほして)」
こう、答えてしんぜよう。
まぁ、こんな状況、万が九千九百九十九ないことだから、せめて夢で逢いたい。




