表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/52

2 春のペアリュックサック

4月。春。さくら。

この季節、なんとも妄想はかどる季節である。

私は、友人Mと一緒に春のキャンパスにいた。


新しい1年を計画する学生たち。

陽だまりの机であーでもない。こーでもないと言いながら考える人

サークルの勧誘に一生懸命な人。

この時期の学生たちはどこか行動に春のそわそわ感を感じさせる。


そのなかで私たちをそわそわさせた大賞は、おそろいのリュックを背負って歩いている男子学生2人。

部活バッグとかならわかるけれど、女の子同士ならわかるけれど、何故おそろい(色違い)なのだろうか。

「ねぇ、Mちゃん。あの二人おそろいのリュックしょってるんだけど、どう思う?」

アイスを食べながらMちゃんに聞いてみた。するとMちゃんはオレンジジュースをストローでチューっと飲み、こう答えた。

「ひとつは一緒に買い物い行ったパターンだよね。長い春休みに入って会えない寂しさがあるじゃない?だから同じものを身につけていたいよねって話になったのよ。男同士だから指輪っていうのもなんかね。ってなかんじになってリュックにしたのよ。もうひとつは、新学期になって登校してみたらあいつと同じリュックだった。急速に惹かれあう2人。男女のカップルでも価値観や趣味があう人と付き合うことが多いでしょう?それよ。今から2人で履修を考えるんだよ、きっと。」


なるほどなぁと感心していると、そのカップルが私たちの隣の机に座った。そして履修を考えだしたのだ。恐るべし、Mちゃんの予知能力。

当然のごとく、私たち2人はアイスを食べるのに&ジュースを飲むのに集中しているふりをしながら隣のカップルの話に集中する。

A「おれさ、水曜日は一日休みにしたいだよなぁ。」

B「あぁ、俺も。でも選択必修水曜に入ってんだよな。来年でもいいかなあ?」

A「おまえが来年とるなら俺も来年にしようかな」


Mちゃんのオレンジジュースを吸い上げる圧が強くなる。

「まぁ、落ち着け。」と目でたしなめる。


A「そういえば、あきら達も今日学校来てるらしい。連絡してみようか。」

ごそごそと例のリュックをあさる。するとすかさずBがリュックの背負うひも?のところを指さし、

B「あ、ここなおってるじゃん。よかったなぁ!この前うちに来た時はここ切れてただろ?良かった。」

A「あ、あぁ。この前直したんだよ!!お気に入りだから…この形はここが弱いみたいだからおまえも気をつけろよ。」

B「うん…ちなみに、携帯はここのぽっけの中だろ。おまえいつもそこに入れてるじゃん。」

A「あ…そうだった!!さんきゅ」


私たち二人は荷物を全てまとめ、全力疾走で一番端の机に移動する。アイスがつぶれようが、オレンジジューがこぼれようが、おかまいなしだ。


私「聞きましたか!?!?!?!?師匠!!」

M「おう、聞いたともよ!!これは妄想の域を超えましたな。こここまであからさまにラブラブっぷりを見せつけられてしまったら妄想で補わずとも良い。彼らはもう自由の身だ。好きなだけ2人の休日を謳歌すれば良い。私たちはしばらくこれをおかずに白米もおいしくいただけるぞ。」

私「そうですね。彼らに幸あれぇ~~!!」


こうして、私たちの妄想学生生活の幕が開いたのであった。

この話を幼馴染のYに話したところ、

「世の中の男性は大変だ。普通に生活しているだけなのに変な女子に変な妄想されて…」

と言われてしまった。それでも私たちは妄想に励む!!

妄想王に俺はなる!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ