Start008 広がるチャンス
ビジネスチャンスとは、大手園芸メーカー「グリーンライフ」社からの連絡だった。
グリーンライフ社は、環境に配慮した製品開発に力を注いでおり、この組合の再生腐葉土に大きな関心を向けていたのである。
高品質で環境負荷の少ない再生腐葉土は新たな商品開発に最適だと判断に至ったのだ。
都本食品はグリーンライフとの交渉をする。再生腐葉土の供給量、価格、品質管理、など様々な条件に付いて話し合いを重ねていく。
難航し、時間がかかったけれど、大吾と他メンバーの熱意、再生腐葉土の品質の高さが伝わり、最終的にグリーンライフとの契約締結に成功する。
都本食品、組合にとって、大きな転機となる。
更なる成長をするために、設備投資や、人材確保が課題になる。
地域住民への求人募集の活動を通して組合員も同時募集し、安定的な人材の確保に取り組む。
一方で、再生腐葉土の生産・販売を通じて、環境問題への意識が高まり、環境の意識にも変化を与えた。
住民による清掃活動や、植樹活動が行われるようになり、環境に、自然に優しい地域へ移り変わりを見せていた。
腐葉土のための、原材料のぼかしの供給増加、不要な園芸使用済土回収をはじた。
使用済の土は、分析基準を決め、それを通過したものを使い、学校や、ボランティアに提供することを考えていたからである。
処分するのではなく、アップサイクルとして利用するためだ。