Start005 新たな目標にむけて
襲撃事件は、後に、地域のニュースに取り上げられた。環境問題について真剣に
取り組みをしている企業として、注目を浴び、それを境に売り上げが少しずつ伸びつつある。
改良したレシピを用いてついに新たな食品を完成させる。
大豆麦と大豆米を主成分とした、製品が完成した。
大豆麦では、小コッペパン・クリームパン・カレーパンをパンをパン製菓と共同開発。大豆米ではシンプルに塩むすびを試し販売計画を立てていく。
新たな製品を広めるという、目標を掲げ、最後に祖母が残したメッセージ、「未来への希望」、意思が込められたメッセージと受け止める久美だ。
「未来の恵み」の商品化に向け本格的な準備を始めるが、市場への参入は難しく、"新しい"からこそ、認知されないというイメージが勝っていた。
更に大手メーカーの感謝祭キャンペーンが重なり、広がりが滞っていた。
再改良計画を立て、試行錯誤が始まる。予想外の問題、湿度・温度・バランス・保持期間を見直す。
消費者からは「未来の恵」は新触感や風味を持つため一部からは拒否反応を示されてしまう。
試食会や特徴を周知してもらうための交流会を開催する。対象は企業・消費者。
アンケートを取り入れ、感想や周知度データーを集める。
データをもとに、改良などを重ね、1年の歳月を経て「未来の恵」の発売を決定する。