Start002 大吾とレシピ、金庫の開錠の中は?
レシピ入手の前に、謎の人物が現れる。その人物とはレシピに関りを持つものであり、久美に協力を詰め寄る。
久美には、何かあるのでは、という、疑う気持ちが先走っていた。
それは、祖父の弟"大吾"だ。
大吾は、自分がもともと、レシピを完成させようとしたものだと、告げる。
"はい、そうですか"と一つへ返事し、レシピを渡すわけにはいかない。
大吾は沈黙のあと、ゆっくり口をひらいた。
「このレシピは、何十回も試行を重ねたもの、配合や、調合の順番が大事」
と
他説明を付け加えた。あともう一つ、未完成のレシピがあるはずで、それを完成させたいと伝言し、店を後にした大吾。
その"未完成のレシピ"は見つからない、事実だったとしたらどこにあるのだろうか?ほんとにそんなレシピがあるのだろうか?
久美は大吾の存在を知らなかった、祖父母は、大吾の事は語らなかったからだ。大吾は養子に出されていたのだ。知られたくなかったのか、言いたくなかったのか、今はもうその真実は不明だ。
ふと、もしかしたら、金庫なのか???そんな予感が走った。
ダイヤルが動けばなぁ、どうしたらいいのだろう、切断してもらうか、鍵師を探すか・・・。
鍵について社員たちに、情報を得るために聞きまわった。すると、分解するのが好きな社員が、社員の土屋正彦だ。
早速、休みの日などに壊れた金庫の開錠に挑戦する。
土屋は、何通りあるのかを一覧にして、実践する。
3つのダイヤルで0から9まで10個の数字があり、3つのダイヤルを組み合わせると、10×10×10=1,000の10回で、10,000通りとなる。
好きと言えども、経験はないので苦戦する。数時間かけてようやく、開錠する時が訪れる。
・・・・・・・・・カチ・カチ・カタン
土屋「あっ・・・、開いた」
久美「わぁー・・・ありがとう、感謝」
土屋の手のひらは脂汗が滴っていた。
ゆっくり開けると、そこには、試行錯誤されメモられたノートが2冊あり、一つは途中で終わっていた。
見てよくわからないが、大吾が関わっていたのだろうか?
半信半疑は続くのだ。