Start010 大豆小麦粉を使用する商品開発
再生腐葉土組合はグリーンライフ社との取引拡充により、順調な日々を送っていた。
都本食品も同様好調で売り上げは維持していた。
久美はいいアイデアはないかと、常にアンテナを立てていた。
ある小さなパン屋で、シンプルなバターロールを知る。
とてもおいしくて、もちもちでふわふわ。これに大豆小麦粉を使ったものになったら、どうなるんだろうか?と、ふと思った。
大豆麦と小麦粉を混合させたもので、ロールパンは、作れないだろうか?
大豆麦を使った商品を作りたいと思ったのだ。
でも、パン事態作った経験はないのだから、パンの知識はない。
悩んでいる暇はないのだ。そして、都本食品従業員に相談する。パン作りを経験したことある人や、興味がある人、パン屋の知り合いがいるのか尋ねた。
そして、経験者が3名、興味があったけど踏み出せなかったという方、2名を集め、ロールパン企画を始めることになる。
アレルギーを抑えること、大豆小麦粉を使用している、という特徴を取り入れ製作する。なかなか、思うようにはいかなくて、試行錯誤を繰り返す日々を送る。
そんな時、偶然に、閉店するパン屋の話を耳にしたのだ。
何年も続く人気の店で、久美は早速相談しにいく。
久美「すみません、閉店される理由はわかりませんが、相談がありまして・・・大豆小麦を使ったパンを作りたいと思っておりまして、試行錯誤しております、可能であれば、パン作りを教えていただけないでしょうか」
店主は、ちょっと、不思議な顔をして対応した。
「実は店の継承する人材がいなくて、閉じる決意をしたんです、その後わたくしは、実家で農家の手伝いすることになります」
店主は、うれしそうに、
「大豆小麦粉とは、初めて聞きました、是非お願いします、新商品作りましょう。」
久美「ありがとうございます、大豆小麦粉だけのパンが出来上がらず、試行錯誤中なんです」
こうして、パン作りの基礎技術の習得に向けて、指導を受ける日々が始まった。