表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/50

8分の1殺人の夢

点数評価で報酬が分配される事務所の暗殺者だった。


・依頼人バレを防ぐため、期間が広め

・暗殺だから当然早いもん勝ち

・でも早すぎると期間設定の意味がなくなるので大幅減点


・事故死見せかけが高得点

などなど。


このシステムの穴を付き、ターゲットを拉致監禁して期間ギリギリに高所から突き落とす暗殺者が居た。

確かに死体が上がるのは遅くなる。ただ、一人の手で監禁されることによりターゲットが所在不明になるのだ。ターゲットの周囲の人間は怪しむし、他の暗殺者は狙えない状態。依頼人からも事務所のライバルからも大変不都合であった。


しかし事務所としては、殺ること殺って点数計算も楽で良いようだ。依頼者にしばらく逃避した上での自殺だと言い張れと黙り込ませている。かつての信頼感の上にあぐらをかくクソ企業である。


知らねぇよワンパターン殺人の何が良いんだ。暗殺の建売コピペ住宅やめろや。

依頼人は「まさかあの人があんな死を」という感動シナリオのために、わざわざ多くの関係者が発生する事務所に依頼しているのだ。嫌いな人間の死の玉手箱に課金している。そんなつまらない手口は許されない。


今、とある南国リゾートの屋上スパから行方不明だったターゲットが突き落とされた……のを、私達暗殺者8人で一斉に打った。降ってくる頭部心臓腹部に8つの穴の空いた遺体をシーツでふわっと受け止めた。

死因は8人による銃殺。落下はその後で、しかも阻止されている。拉致魔以外で分配させてもらう。


手駒を失うのを恐れて事務所は内部での殺し合いを禁止している。逆に言えば、手駒としての価値が無くなればその命も無価値ということ。身内とはいえ情報がない中で手口を見切られた拉致魔に事務所の保護はなくなった。彼の口座がどうなったとか、彼らしい半身が山に埋まってたとか、そのうち小耳に挟むことになるだろう。


遺体を受け止めたシーツから、8分の1の反動を受ける。体重80kgだとしても10kg、要人だからといって肉塊としてはさほどな重みだった。報酬1000万でも125万(脱税)。都内に住んだらワンルームの家賃として1年で消える額。決して安くはないのに、そう考えるとなんにも残らない。


どこからか楽しそうな笑い声が聞こえた。そうだここってリゾート地だったっけ。急に身体が重くなって意識が遠のきかけた。

楽しいことを知りたい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ