神のお告げ?
「やあ!」
中性的な声が脳に響くように聞こえた。
次に、何か白い光を放っている球体が見えた。眩しい。
「誰だ?」
「うーん・・・僕にそれと言った名称はないんだけど・・・まあ創造神といったところかな?」
「はぁ?」
「簡単に言うと、この世界を作った奴だよ」
「・・・本当に変な夢だな」
「夢じゃないよ!」
「違うな。これは夢だ。前にも同じような空間の夢を見たが、目がちゃんと覚めたぞ」
「あれはね、僕が君にこの世界に来させると少し恐怖とかを感じるかもしれないから、夢と勘違いさせるために、一回君を召喚して、追い出したんだよ」
「そうなのか?」
「そうさ!それに君は、夢で五感を感じれるのかい?」
そういえば、地面に立っている感触があるな・・・
もしかして、本当にこれは夢ではないのか?
・・・しかし、なぜ神とか言ってる奴が俺を召喚するんだ?
「そんな凄い奴がどうして俺を召喚するんだ?」
「それはね・・・」
「なんだ?」
「君を転移させるからだ」
・・・は?
転移させる?
「何をいってんだ?お前」
「まあ・・・何というか違う世界に行くんだよ」
「はぁ?」
違う世界に行く?なんかやばそうだな・・・
「断る」
「それは無理。君は絶対に転移しなきゃいけないんだよ」
「他のやつにしろよ!創造神なら元の世界にぐらい戻せるだろ?俺に行く気はないから、さっさと戻せ!」
「だーかーら!無理といってるでしょ!」
「何で無理なんだよ!」
「君が一番異世界に行くのに適任だからさ!」
「ふざけんなよ!俺は中学生だぞ?!」
「歳なんて関係ないでしょ!」
「ある!転移させるなら、老い先短いやつにしろ!」
「それじゃあダメなんだよ!・・・話が進まないから一時的に喋れない用にさせてもらうよ!」
「・・?!」
口が開かない?!
「・・・・・・・?!」
曇ったうめき声しか出ねぇ!
「あとで解除してあげるから今はちゃんと聞いてね?」
「・・・・!・・・・・・・・・・・・!」
「さて、最初は転移する世界の話を始めていくよ」
「向こうの世界は、この世界の中世の時代に似た時代で、王国が28カ国あるんだ。それで君はその中のある一つの王国の王に転移するの。それで、君がすることは、ある生物を倒すことだ」
「その生物は、向こうの世界の神様が、間違えて、力の強さを強くし過ぎて出しちゃった生物なんだよ。」
「・・・・・・・・・!」
「それで、君には、三つほど、君が考えた能力を与えてあげる。その能力を上手く駆使して、倒してくれ」
「以上!」
「能力って何だ?!」
まあ、君たちが言う、超能力みたいなものさ。
「にしては数が少な過ぎだろ!」
「与えてもパワーバランスが崩れない限界が3個なんだよ・・・」
「3個の能力だけで化け物を倒せと言うのか?!」
「そうだよ!」
「マジかよ・・・少し考えさせてくれ」
「はいはい、早くしてね。あ!強すぎるのは駄目だからね!」
「クソッ」
どうする?強すぎると却下されてしまうって何だよ!
・・・そうだ!『相手の能力をコピーできる能力』これはどうだ?
「おい『相手の能力をコピーできる能力』は行けるか?」
「却下。強すぎる」
「思いつかないなら、提案してあげてもいいよ!」
「それじゃあ、言ってみろよ!」
「じゃあ、一つ目は『仲間の強さを大幅アップする能力』ってのはどうかな?」
「理由は?」
「忘れてるかもしれないけど、君は王に転生するんだよ?兵士たちを強くして、戦わすことができるじゃないか」
さうだった。見落としていたな・・・
「だから、僕が選んだわけさ!良いチョイスでしょ?」
・・・なんか少しうざったいな。
「良いだろう。採用だ」
「え?良いの?」
「ああ。悔しいが良い案だしな」
「だが、あとは俺が考える」
「むう・・・いやな人だな・・・」
「黙れ。」
・・・どうする?
俺は王なんだから、戦うといっても、安全なところで戦うのが良いだろう。
すると、必然的に遠くなるな・・・
遠距離で強いものと言ったら・・・魔法か?
そうだ!魔法にしよう!
「二つ目は、魔法を使えるようにしろ!」
「魔法って言ってもどんな魔法さ?」
「こう、炎を打てたりする奴だよ」
「その能力を使う時に、することはある?」
「なんかこう、頭で考えて、打てるようにしろ」
「了解。それならいいよ」
「あ、もちろん。強くしろよ?」
「はいはい、わかってるって・・・」
「そういえば、向こうの言葉を話せるようにはなってるのか?」
「それは、もう君に与えてあるよ」
ふむ・・・これで、異世界に行ったとしても、意思疎通はできるな・・・
そして、3個の中には入ってないと。
・・・創造、そうだ、物を作れるような能力がいい!
「三つ目は、物を作れる能力にしろ!」
「ふーん・・・良いチョイスじゃん!」
「でも、どんな感じに使うの?」
「魔法と似た感じだ」
「なるほど・・・OK、全て与えたよ!」
「うし!」
ちょっとだけ、ガッツポーズをする
「じゃあ、そろそろ転移させるよ!」
「おう!」
「じゃあ・・・ゲートオープン!」
その瞬間、俺の前に歪んだ、扉の形をした世界が出現した。
「行ってらっしゃい!」
俺は、その歪んだ扉に近づいた。