リュウのリュウカ
マジか…
こんなのどっかの宮崎さんか新海さんの映画でしか見た事ねぇや
清々しい程の草原に、爽やかな風が吹き抜ける。
太陽が鮮やかに照らす雲ひとつない空は、自分の知ってる世界よりも綺麗だ。
「来たね、再び」
急な呼びかけに驚き、声のした方に振り向くと
どこか見覚えのある顔が静かに微笑んでいた。
しかし長い髪は白、より少し黄色がかった薄めのクリーム色をしており
その先は淡い青緑色をしていた。
特徴的なものは髪だけでなく、白い肌に耳は尖っており、エルフとは違うどこか動物のような
そんな出立だった。
毛ではなく、耳には髪の先と同じ色の鱗が生えていた。
彼女の発言通りに行けばこの世界に、自分はすでにきているのか?
いや、まさか
オドオドと自分から見てもカッコ悪い様な姿勢と声で聞いた
「僕は初めて、ここに来たんですが…その、どこかでお会いしました?」
これじゃぁ、まるでナンパだ
案の定少し顔を顰められ、申し訳なさそうな声が返ってきた
「そうだね、君はここに来るのは初めてだ、君の疑問は
解いてもいいものなのか分からないが…教えられる事があるかも知れない
君の、名前は?」
訳のわからないのを頭のしみに押しのけ
まずは名を名乗ることにする
「クワモト…桑元唯一」
彼女は笑った
頑張ります