表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リュウの街  作者: 稲田ざうるす
11/16

姿見

思考が絡まった頭であるときのほうが

覚えが良かったりする

彼女、いや彼の言う「異常状態」は

着実にこちらに迫ってきた。

夕方の赤みがかった空に真っ白な六角形のパネルのようなものがどんどん増えては広がって行く


「なんかこっち来てんだけど?!」


そう言い背を見けて逃げようとする自分の袖を掴み言う

優しい目で少しニヤリとした顔を見ると

一瞬、時が止まる


「気ならないかい?」


「え?」


突然の、予想外の言葉に思わず声が裏返る

そんな自分を横目に、落ち着き払った様子で続けた


「異常状態の中心地では必ずあることが起こっている

大丈夫、僕もいるさ」


もぅ…どうして、こんなことに…

あれは3時間ぐらい前のことだった

多分…


暑い夏、急に変化する温度に体調を崩すのでは無いかと思うぐらいの寒暖差

アスファルトがジリジリと蜃気楼を作っている

重たい荷物を背に抱えながら歩いていた。

疲れ切った頭はもはや足を動かす以外の命令は出していない

ふと足が止まり肩から荷物がズルリと落ちる


「かが…み?」


ちょうど身長程度ある鏡がポツリと道の脇に佇んでいた

周りには金の装飾が程そされており、いかにも高そうなのにも関わらず、放置され苔やつるが絡まっている

が、それに反し鏡面はピカピカの新品のようだ。

そんな違和感の塊に映る自分の手には


「金色の…わっか?」


疲れた頭が輪っかに手を伸ばせと命令を出す

恐る恐る鏡に映るその輪っかに手を伸ばすと手が鏡に入る

我に返り手を引くと鏡はなくなり草原に佇んでいた。

ノゾは作る派です

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ