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033_Dランクダンジョン踏破

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 033_Dランクダンジョン踏破

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 7日かけてキラーマンティスを狩ったジュンのレベルが27になった。

 キラーマンティス狩りは終了で、次はヘルビートルLv26を狩ることになる。


 ヘルビートルは50センチほどのカブトムシ型の魔物で、メタリックな群青色をしている。その甲殻は非常に硬く、打撃や斬撃は通りにくい。

 しかし、ジュンの武器は魔法であり、物質の硬さに影響を受けにくい雷属性である。


 このヘルビートル狩りに13日もかかったが、これでジュンのレベルは32になった。

 2日狩って1日休むというルーティンで狩りが行われたことから、ここで5日の休みを取ることにした。


 ジュンはシャル婆さんに順調に成長している。安心してほしいと、手紙を書いた。

 その手紙を商人のモーリスに託し、届けてもらう。もちろん、有料だ。


「はい、確かに。必ずシャルマーネ様にお渡しします」

「お願いします」

「しかし、ずいぶんとご活躍のようですね。ランクの低い冒険者がかなり助かっていると聞いておりますよ」

「ギルドが上手いことやってくれているようです」


 モーリスはやり手の商人だ。ジュンの噂は色々耳に入っている。


「落ちついたら一度、シャルマーネ様のところに帰省してはどうですか? シャルマーネ様もジュンさんの顔が見たいのではないでしょうか」

「今くらいで帰ったら、シャル婆さんに叱られてしまいます。せめてAランクになってから帰ろうと思います」

「ご自分に厳しいですね。しかし、ジュンさんならすぐにAランクになりそうです。ははは」


 シャル婆さんに会う時は、少なくともAランク冒険者になった時である。

 今、シャル婆さんの顔を見てしまうと、甘えが出てしまう。それでは二度とシャル婆さんに顔を合わせられなくなると、自分を律するジュンであった。


 ・

 ・

 ・


 5日の休暇を経て、ジュンたちはDランクダンジョンに入った。

 今回から魔石しか落とさないラージフライLv30を狩るため、解体がすぐに終わる。そこでジュンを含めた15人のパーティーになるように人数調整された。


「今回は魔石の換金額の6割をジュンに、残りの4割を冒険者ギルドとポーターたちに分けることでいいんだな」


 ラージフライの魔石は金貨4枚で換金してもらえる。

 ルルデが上手くトレインすれば、500体は狩れる。それは大金貨200枚にもなる。

 その6割でも大金貨120枚になることから、ジュンはもっと少なくてもいいと思っている。

 だからポルテがギルドと交渉して、6割で話をつけた。


「兄ちゃんは無欲だからね」

「僕だってお金のありがたみは知っているよ」

「それは知っているだけで、欲があるとかないという話じゃないからね」

「そ、そうかな……」

「いいじゃないか。金なんて、魔物をぶっ倒していればついてくるんだから」

「この2人にお金の管理を任せていたらダメなのが良く分かったよ」


 ポルテは呆れながら嘆息した。


 ラージフライはハエ型の魔物で、レベルは30。大きさは30センチ程だが、その速さは脅威である。

 しかも、ラージフライは風魔法を使ってくるため、離れた場所でも油断はできない。

 とは言え、ホバリング状態でないと風魔法は使えないので、その速さを生かそうと思うと風魔法は使えなくなる。


 ルルデは空を飛ぶラージフライを巧みに誘導した。

 まるで後ろに目がついているように、ラージフライの気配を把握しているのだ。

 これまでに100回を超えるトレインをしてきたルルデは、トレインのプロフェッショナルになっていた。


「Dランクダンジョン踏破、おめでとう」

「ありがとうございます。ジョンソンさん」

「だがCランクになるには、クエストをしないといけないぞ。そっちもがんばれよ」


 Dダンジョンを踏破しただけではCランクダンジョンに入れない。

 冒険者ギルドへの貢献度が必要になるのだ。

 通常はDランクダンジョンに入りながらクエストを行って貢献度を溜めるのだが、ジュンはクエストを1度も受けていない。

 これまでのハイエナによって、ジュンは大きな貢献をしているがクエストではない。そういった背後関係もあって、1度クエストをクリアすればCランクへランクアップできるように配慮されている。


 さて、Dランクダンジョンで得た大量のCHSCを消費する時間だ。

 前回、能力を一定のところまで上げると、特級雷魔法のライトニングバーストが現れた。

 今回も能力を上げてから、スキルを確認することに。


 CHSCを1万ポイント消費して各能力を上げる。


 ・生命力+300(CHSC1000ポイント)

 ・魔力+300(CHSC1000ポイント)

 ・腕力+100(CHSC1000ポイント)

 ・体力+100(CHSC1000ポイント)

 ・知力+200(CHSC2000ポイント)

 ・抵抗+200(CHSC2000ポイント)

 ・器用+100(CHSC1000ポイント)

 ・俊敏+100(CHSC1000ポイント)



 取得可能スキル欄を確認すると、雷魔法の伝説級魔法が現れた。

 伝説級魔法は、その名の通りの伝説的な魔法である。その威力は山を更地にし、湖の水を蒸発させるというものである。

 雷属性は火、水、風、土の基本4属性以上の威力があるため、恐ろしい威力を秘めていると思われる。


 魔法使いの場合、レベルもしくは能力が上れば魔法を自然に覚えるものだが、伝説級はそうではない。

 伝説級魔法の取得条件は判明しておらず、魔法使いでも簡単には取得できない。古今東西Sランク冒険者の魔法使いであっても、取得できないほうが多い魔法なのだ。

 そんな伝説級魔法をCHSCを消費して取得できるジュンは異常なんだろう。否、効率厨(アフィセンレーター)が異常なのだ。


【消費CHSC4000】

 ・雷魔法 ライトニングフレア アクティブスキル 消費魔力250ポイント 攻撃力1800 範囲 感電が発動 発動時間60秒 再使用1200秒


 伝説級魔法を得たことで、一定の目的を達成した。

 そこで他の属性魔法を取得するべきか、他のスキルを取得するべきか悩んだ。そして目についたのが、これらのスキルだ。


【消費CHSC400】

 ・魔法並列発動Lv1 アクティブスキル 消費魔力30パーセント上昇 魔法を同時に2つ発動させることができる


【消費CHSC400】

 ・複合魔法Lv1 アクティブスキル 消費魔力50パーセント上昇 属性の異なる2つの魔法を合体して発動させることができる


【消費CHSC150】

 ・雷魔法 ショック アクティブスキル 消費魔力5ポイント 攻撃力0 対象1体を感電させる 発動時間2秒 再使用10秒


【消費CHSC450】

 ・雷魔法 ショックウェーブ アクティブスキル 消費魔力20ポイント 攻撃力0 複数の対象を感電させる 発動時間7秒 再使用20秒


【消費CHSC650】

 ・氷魔法 ブリザード アクティブスキル 消費魔力19ポイント 攻撃力140 範囲 ランダムで凍結を発動 発動時間7秒 再使用28秒


 ショック(下級魔法)とショックウェーブ(中級魔法)は、スキル関連の本に記載がなかったものだ。伝説級のライトニングフレアを取得したことで現れたようだ。

 攻撃力はないが、100パーセントの確率で対象を感電させるため、敵の動きを止める時に重宝する魔法である。


 あとは発動時間と再使用時間を短縮させる、時間短縮のレベルを上げる。


【消費CHSC360】

 ・時間短縮Lv7 パッシブスキル スキルの発動及び再使用時間を70パーセント削減する


【消費CHSC400】

 ・時間短縮Lv8 パッシブスキル スキルの発動及び再使用時間を80パーセント削減する


【消費CHSC440】

 ・時間短縮Lv9 パッシブスキル スキルの発動及び再使用時間を90パーセント削減する


【消費CHSC480】

 ・時間短縮Lv10 パッシブスキル スキルの発動及び再使用時間を100パーセント削減する


 恐らくだが、攻撃の威力を高める必要はないだろう。しかし、何があるか分からないことから、魔法威力上昇のレベルを少し上げることにした。


【消費CHSC190】

 ・魔法威力上昇Lv2 パッシブスキル 自身が発動する魔法の攻撃力を20パーセント上昇させる


【消費CHSC230】

 ・魔法威力上昇Lv3 パッシブスキル 自身が発動する魔法の攻撃力を30パーセント上昇させる


【消費CHSC270】

 ・魔法威力上昇Lv4 パッシブスキル 自身が発動する魔法の攻撃力を40パーセント上昇させる


【消費CHSC310】

 ・魔法威力上昇Lv5 パッシブスキル 自身が発動する魔法の攻撃力を50パーセント上昇させる


「かなりCHSCを消費してしまったけど、後悔はないかな」


 Dランクダンジョンで得られたCHSCの多くを消費した。

 それでもまだ多くが残っているのだから、どれだけジュンは伸びていくのだろうか。


 

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