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032_Dランクダンジョン

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 032_Dランクダンジョン

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 ジュンたちはEランクダンジョンを危なげなく踏破した。ボスはアーマーライノというサイ型の魔物だった。

 ボス戦か道中避けて通れない場所にいる魔物戦しかルルデの出番はない。そういったフラストレーションが溜まっているルルデは、喜々として拳を突き出し蹴りを繰り出していた。


 宿に戻ったジュンは、貯まったCHSCで各能力を上げることにした。


 ・生命力+90(CHSC300ポイント)

 ・魔力+180(CHSC600ポイント)

 ・腕力+100(CHSC1000ポイント)

 ・体力+100(CHSC1000ポイント)

 ・知力+100(CHSC1000ポイント)

 ・抵抗+100(CHSC1000ポイント)

 ・器用+100(CHSC1000ポイント)

 ・俊敏+100(CHSC1000ポイント)


「あ……。出た」


【消費CHSC2300】

 ・雷魔法 ライトニングバースト アクティブスキル 消費魔力120ポイント 攻撃力700 範囲 1/2の確率で感電が発動 発動時間25秒 再使用90秒


 もちろん、ライトニングバーストを取得した。

 スキルの発生条件は、能力値が上昇して一定の値に達することだと最近分かってきた。能力を上げた後にこのように取得可能スキルが増えるからだ。


 ライトニングバーストは魔法使いがLv60くらいで使えるようになる。その半分以下のレベルであるジュンが使えることがおかしいスキルだ。

 それでも使える。それが効率厨(アフィセンレーター)というジョブの特性になる。


 さらに、風魔法も取得することにした。

 これは、雷魔法に耐性がある魔物が居た場合の保険である。


【消費CHSC1000】

 ・風魔法 タイフーン アクティブスキル 消費魔力45ポイント 攻撃力250 範囲 発動時間12秒 再使用50秒


 +・+・+・+・+・+・+・+・+・+


 ●ジュン・ステータス

【ジョブ】効率厨(アフィセンレーター)

【レベル】24

【経験値】0/12500

【生命力】280/280

【魔力】695/695

【腕力】154

【体力】193

【知力】295

【抵抗】290

【器用】222

【俊敏】167

【スキル】チェーンスコア

【感覚スキル】聴覚強化Lv2 探知魔法Lv1

【補助スキル】時間短縮Lv6 魔法威力上昇Lv1

【下級魔法】エアカッター

【中級魔法】トルネド サンダー

【上級魔法】タイフーン サンダーレイン

【特級魔法】ライトニングバースト

【CHSC】6200

【身分】冒険者

【賞罰】


 +・+・+・+・+・+・+・+・+・+


 Dランクダンジョンは森型である。

 現れる魔物は虫型が多く、キラーマンティスLv22、メタルワームLv24、ヘルビートルLv26、トレントLv28、ラージフライLv30。

 メタルワームとトレントは群れでは狩りづらい魔物で、ラージフライは魔石しか素材がない。ただし、ラージフライの魔石は風属性なので、高額で引き取ってもらえる。


「うわー、森だー」

「そりゃそうだよ、兄ちゃん。ここは森のダンジョンなんだから」


 目の前に広がる広大な森にジュンが感心していると、ポルテが呆れたように言った。


「これだと視界が悪すぎるね」


 森型ということで木々が生い茂った森の中は、ジュンが言うように視界が悪い。

 視界が悪いのであれば、木々を伐り倒せばいい。ということでジュンは魔法を発動させることに。


「タイフーン!」


 ズバッババッバーーーッ。

 風属性上級魔法、タイフーン。

 渦巻く風が剣よりも鋭い刃となり、超広範囲を蹂躙した。

 太い木々を軽々伐って、視界がクリアになる。


「うへー、こりゃ凄い……」


 木々は細切れになってどこかに飛んで行き、目の前に切り開かれた土地が現れた。


「ちょっ……あの、ジュンさんは雷属性の使い手じゃないんですか!?」


 同行した冒険者ギルドの職員が目を剥いて聞いてきた。


「はい。雷属性も使えますが、風属性も使えますよ」

「2属性……あ、あの、他の属性も使えますか?」

「いえ、雷と風だけです」


 普通の魔法使いは1属性しか使えない。

 2属性の魔法使いはダブルと言われ、その数はかなり少ない。

 3属性トリプルや4属性クアドラプルになると、滅多に存在しない貴重な存在だ。

 何はともあれ、2属性というだけでも珍しいことから、このことは上司のジョンソンに報告しなければならないと職員は思った

 その後、ジョンソンからドルドに報告されることになったが、ドルドは冒険者登録時にステータスを見ている。その時にエアカッターとサンダーがあるのを見ていた。

 そのことでジョンソンに情報共有をしろと、説教をされることになる。


「ルルデさん。森の中だけど、大丈夫ですか?」

「問題ない。私に任せておけ!」

「僕はもう少し切り開いておきますので、よろしくお願いします」


 ルルデが走り去った後、タイフーンを数回発動して広大な土地が切り開かれ、そこでジュンたちは待ち構えた。

 しばらくするとキラーマンティスを引き連れたルルデが、木々を縫うようにして走ってくる音が聞こえてきた。


 キラーマンティスは体長1メートルほどのカマキリの魔物だ。カマキリだから空を飛ぶことができる。

 ブーンというやや耳障りな羽根の音が次第に大きくなってくる。


 木の影からルルデが飛び出してきた直後、大量のキラーマンティスが木々の間から出てくる。

 誰もが逃げ出したくなるような光景だが、これがジュンの狩りの前段階だ。


「主様!」

「はい! サンダーレイン!」


 時間短縮Lv6のおかげで発動時間は60パーセント短縮されている。

 たった40パーセント、6秒で上級魔法であるサンダーレインが発動し、轟音と閃光を発した。


「相変わらず凄い威力だな、主様」

「ダメだったらライトニングバーストにしようと思っていましたが、まだ通じるようですね」


 サンダーレインは魔法使いがレベル30前後で覚える魔法だ。

 キラーマンティスLv22程度であれば、十分に通用するのが分かった。

 だがこのEランクダンジョンには、Lv30のラージフライが存在する。サンダーレインはラージフライには通用しない(1回で倒せない)可能性がある。

 だから、ライトニングバーストを覚えられたのは嬉しい誤算だった。


 ライトニングバーストは魔法使いがレベル60程度で覚える魔法だが、ここまでレベルを上げるには、才能と努力が必要になる。

 勇者のような才能の塊であれば、レベル60に到達することは比較的難しくないが、冒険者だとレベル40を前にレベル上げを諦めてしまう者が多い。

 レベルが上がれば上がるほど、レベル上げは過酷なものになるためである。

 レベルが上がれば、魔物も強くなる。しかもレベルアップに必要な経験値もかなり多くなる。

 CランクやDランクでも十分に稼げる冒険者は、そこで上を見なくなるのだ。


 ポーターと冒険者たちが解体作業に入った。

 それに紛れてジュンとポルテも手際よく魔石を抜き取っていく。

 当然ながら、すでにルルデの姿はない。


 キラーマンティスも今まで通り、狩りができることが分かった。

 後は数を稼ぐだけだ。


 

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