上手く吹けないハーモニカ。
端から端まで届かない 拙い感じで 覚束無い
全ての穴を埋め尽くそうとしていたのに
「ふう」と溢れた 喘ぎ声 濡れた唇 痺れた舌先
掠れた吐息の ハーモニカ 上手く弾けないBLUES
熟れた果実の頬っぺたに 辿々しく撫でて
真っ赤に染まる耳まで愛しく 離したくない
優しく 繊細に 掴んだひとつひとつを確かめるように
――ねぇ もういっかい…… しようよ?
あかぎれるぐらいに 腫れ上がるぐらいに
度重ねた Kissの嵐 押し寄せてくる衝撃的な
初恋の ムジーク 淑やかな 体温