就職合格
「昨日は面接ありがとうございました。つきましては採用となりましたので、ご都合のよいお日にちから出勤していただきたいのですが、日程の打ち合わせを改めてご連絡いただけますでしょうか。」
神様っているのですか。
神様ってこれから私に試練を与えるつもりですね。
怖い、
神様、
手加減お願いします。
そう思っては、
神様に祈っています。
自宅の真ん中で手と手を合わせて、
「神様」|д゜)
バンザイです。
2社受けていたパートの仕事が2社とも採用通知が来たのです。
もうびっくりしかありません。
と、いうことはですよ。
どちらかを選んで働く=保育所に通わないといけない。
ここで思うことは一つ、
仕事は決まったのです。
保育所の入所を確保しないと。
娘を連れて私は市役所にすぐさま向かいました。
目指すは保育所管轄のところ。
このときばかりは考えていたことがあるのです。
私は女優になる事を。
「就職先が1カ月先に決まりました。なんとか明日から保育所の入所を許可していただけませんか。フルタイムの仕事で決まったのですが、ならし保育ができるのが、明日からの1カ月しかないのです。おねがいします。」
この言葉を話しながら窓口で私は泣きました。
どうしても保育所に入らないと私の子供が生きれない。
母としての覚悟は決まっていました。
保育所の規則は決まっていますし、
生活困窮者からの入所も決まっていますが、
どう考えても今の私は生活困窮者に該当するのです。
行政の規則を守っていたらいつの入所になるかわかりません。
そう思っていたので、
職が決まったら役所の窓口で泣くと決めていました。
そんなことで仕事が決まったと保育所に入所させてくださいと言って、
窓口で泣いていたら一人の男性が出てきてくれました。
「奥さんのご相談に乗ります。仕事が決まったのでしたら、仕事の採用証明をもってもう一度きてください。保育所の入所にあたり前向きに動きます。」
「泣いている時間はありませんよ。保育所の入所がきまれば長男さんは幼稚園を退園し、お母さんは保育所の入所準備品を用意して、そのうえ、新しい仕事にも通わないといけない。もう一度申し上げます。前向きにご相談にのりますので、お仕事の採用証明をもらってきてください。」
年は60近い感じの男性がそういうと、
私は我にかえり、
そうそうに自宅に帰りました。
行動は一つです。
2社採用いただいている会社に電話をして2カ月後から出勤できるという事と、
採用証明を明日付でもらえるかの確認です。
1社目は製造会社の事務員に電話です。
勤務は2カ月先からになる事、子供の保育所の入所の為に採用証明を明日付けで必要となるが発行していただけるか。
ドキドキしながら電話です。
とにかく丁寧に、
神にも頼むような気持で電話しました。
答えは、
OKです。
答えがOKでした。
先方の回答はこうでした。
「保育所の入所の為には書類が必要になるのは存じています。ご都合がよろしいようでしたら本日でも発行します。2カ月後にはこちらに勤務していただけるように、ならし保育頑張ってください。」
あとからわかったのですが、
保育所に預けて働くママはパートやアルバイト募集の主婦が多く、
採用証明がいることは当たり前のことで、
採用する側も柔軟に対応する会社があるそうです。
決まりです。
1社目の会社で決定です。
私はすぐに勤務する会社に採用証明をとりに行き、
自宅に戻りました。
時間は1時を回ったところ、
長男のお迎えに行かなければ。
話の急展開に胸はドキドキ、
汗は滝のように流れましたが、
焦る気持ちを抑えて、
娘を背負い、
長男を幼稚園に迎えに行きました。