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働くママ日記  作者: あじさい
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結婚していてもシングルマザー

結婚していてもシングルマザーって悲しい。

こんなことになるまでに、

どうして改善できなかったのかと思う。


夫婦で生きる事や子供は両親が育てる事って思っていた私はひどい思い込みをしていたみたい。


お金が欲しくて仕事を頑張った。

とにかく働いて仕事をして、毎日の生活を回さないといけない。

とそればかり考えるようになった。



お金がないと子供を保育園に通わす事も、

子供にかかる必要な物も買えない。

なにしろ毎日の食事などの生活ができないじゃないか。



お金が欲しかった。

幸いな事に会社は恐ろしく忙しかったので沢山働く事ができた。

働いただけの収入になる仕事は私の日々のモチベーションをあげてくれた。



小さい子供を抱えて、働く事はかなりの無理があるとは思ってはいたけれども、

そんな泣き言はいってはいられない。


子供を守らないと。



朝は誰よりも早く起きて家事をして、

昼は一所懸命に働き、

夜も誰よりも遅く迄も家事をして眠る。


家事と仕事が毎日のすべてで、

一切の余裕はなかった。



子供が大きくなるまではがんばらないと。

その気持ちだけが私の日々の生活を支えていた。


それをわかってか子供はいつも元気に学校へいってくれた。

元気にだよ。


時々は熱を出したりするけど、

それでも大きなケガや病気をすることなく園にかよってくれた。


何よりもそれが、働きたい私にとっては、

とっても嬉しい事でした。



毎日の生活は決して楽なものではなかったけれども、

何とかお金を回すことができた。



心配なのは夫の事だけ。


相変わらずかえってきたり、

帰らなかったりのおかしな生活をしては、

自由に生きている彼にはもうついていけなくなっていった。



家族の為に生活費を出さなくなっていた彼に、

夫だからと思っていたから、

思っていたから彼のお世話や、お弁当をつくる事もしたけれども、


ある日から彼への家事を極力しなくなった。

極力である。


全てをやめると、彼の機嫌を損ねる恐れがあるので、

そこは賢くたちふるまうことにした。



洗濯機に洗濯があれば一緒に洗濯はするし、

朝ごはんはつくらないし、お弁当もつくらない、

夕食だけは私たちの分をつくる時に少しよけておく。


そう夕食をお盆にセットして置いておく。

これがいつもする彼への家事になった。


いつ帰るかわからないけれども夕食だけはつくる事にした。


食事はお盆に乗せて、ラップして置く。

いつでもレンジで食べれるように。


けれども帰らない日が多いので食べる事無く夕食は朝を迎える。


そんな時は子供たちと朝ごはんにしていただく事にしている。

私のパート代を考えると夫の食事を用意するのは負担になったが、

それでも用意していたのは、

どこかにもう少しだけ、希望をもっていたからかもしれないな。



家庭の生活費を1人で切り盛りするのは本当に大変だったけど、

忙しく毎日を生活する事で私は余計な事を考える事がなくなった。



もっと言えば考える時間がないから考えないで済んでいたのだ。

あの時の私はそれだから立っていたんだな。



こんな生活を数年続けた為に倒れる事になる。

倒れる事はわかっていたのだけれども、

決定的な瞬間があの冬に訪れる事になる。


気が付けば子供は上は小学校を来年卒業する年齢に迄もなっていた。

頼りになる子供がいなければ今後の私はすでにいなかったかもしれない。


神様はどこまで私に試練をあたえるんだろう。

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