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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
85/243

ep.085 “ボン”の二つの意味とタコさんウインナー

ハルナは、瑠奈の頭をくしゃくしゃっとすると、

「この場合は、ウチは“ボン”に二つの意味が有ると思う。一つは、“坊ちゃん”。これは表の意味。もう一つが・・・」

瑠奈が、恐る恐る答える。

「“ボンクラ”?」

「そや!よー解ったな。裏の意味は、“ボンクラ”や。腰ぎんちゃくのオッサンは、少なくとも心の中では、会長やと認めてないと思うで、ウチは」

「そーなんだ・・・」

瑠奈は、少し雪江の兄を憐れんでいる様だ。

「アンタは、誰に対しても優しいな・・・」

ハルナは瑠奈をギュッと抱きしめる。

「後な、会長もそうやけど、腰ぎんちゃくのオッサンも部下の事考えてない様に思えたわ」

「他にも、何か有ったの?ハルナ?」

ハルナは、ため息を()き、

「そやねん。ウチがその会長と揉めてる時に、部下の山崎ってヒトが血相変えて飛び込んで来たんやけど・・・」

「けど・・・?」

「最低やで、部下の話は聞かずに別の店行くゆーて、出て行ったんや。しかも、払いは腰ぎんちゃくのオッサンと、足りない分は飛び込んで来た部下が払ってんで!」

「ぅわ~、最低だね・・・」

「ウチが部下やったら、キレてるな。上のモンの資格無しや」

瑠奈も大きく頷き、

「なるほどね・・・。でも、どぅして、ァタシに?」

ハルナはニヤリと笑うと、

「アンタの事やから、雪江ちゃんと政さんの仲を取り持とうと考えてるやろ?」

瑠奈は、うんと頷いた。

「ウチの話は、雪江ちゃんじゃなく、政さんにしてあげたらエエわ」

了解(わか)った。雪江ちゃんの後で、政さんに言ってぉくょ」

ハルナは、微笑んで頷き、

「じゃあ、ウチは戻って寝るわ。そや、瑠奈。たまには、一人Hし~やっ、さっき触ってみて思ったんやけど、アンタ、欲求不満やで・・・。クスッ」

瑠奈は、真っ赤になって(うつむ)き、

「もぅ、ハルナ、最悪~っ!」

と顔を上げた時には、ハルナは消えていた。

瑠奈は、バスルームから顔を出し、思わず零す。

「逃げ足だけは、ホントに早ぃんだから・・・」


瑠奈は、シャワーの栓を止めると、前もって掛けてあったバスタオルを取る。

身体を拭きながら、既に頭の中は雪江の為に作るお弁当の事でいっぱいだった。

《雪江ちゃん、タコさんウインナー好きかなぁ・・・》

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