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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
76/243

ep.076 アタシを弟子にして下さい。

「駄目に決まってます」

「そうナノ?それくらい出さないと全国の猛者達ハ、出てこないと思うケド?」

JJは本気だ。

「第一そんな事したら、全日本剣道連盟から、何て言われるか・・・」

戸惑う桜子に、JJはニヤリと笑い、

「ボクは“剣道大会”を開くトハ、言ってないヨ」

「え?」

桜子は驚く。

「ボクが開きたいノハ、“剣術大会”。だから全日本剣道連盟は関係ないヨ」

「どう言う事ですか?」

JJは少し考え、

「つまりネ、防具を付けての普通の面・胴・小手の剣道では無ク、フルコンタクトの空手に近い剣術の大会をしたいのサ」

「それって、時代劇とかでたまにある、御前試合みたいなものですか?」

JJは大きく頷き、

「そうだヨ。さすがに真剣ダト、死んでしまうカラ、そこハ、柄の付いた木刀カ、竹みつの模造刀かなぁ。居合の流派も在るしネ。昔々の明治維新で廃刀令が出て、沢山の剣の流派が消えたネ。ボクは、凄くソレが残念・・・。アレこそ、日本の文化なのニ。ダカラ、昔、桜子ちゃんの伯父さんや真と闘った時、密かに嬉しかったものサ」

JJは、遠い目をして懐かしむ。

桜子は更に驚いて、

光次郎(こうじろう)伯父さんと戦闘(バト)ったんですか?しかも、真様とも?」

JJは頷き、

「昔は、皆んな血気盛んだったカラ。鷲尾乙女流、面白いネ。真も強いサ。彼は柳生新陰流の使い手ダヨ」

「そうだったんだ・・・」

「まー、頑張ってヨ、桜子ちゃん。君なら勝てるでショ?」

「まぁ、おそらく・・・」

「じゃあ、桜子ちゃんの弱点は教えなくていいよネ」

JJは意地悪に言う。

桜子は身を乗り出し、

「いえ、教えて下さい」

JJはため息を()くと、

「しょーがないなぁ、特別ダヨ。桜子ちゃんの動きは、凄く直線的なのサ。素人にはそれでもいいケド、場数を踏んだ玄人には、それだと簡単に攻略されてしまうサ。少しでいいカラ、トリッキーな動きヲ、してご覧」

桜子は目を閉じしばし考える。

次に目を開いた時には、どうすべきなのか、答えは出でいた。

桜子はJJを見据えると、真顔でこう言った。

「理事長、いや、獅子沢(ししざわ)先生。アタシを弟子にして下さい」

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