ep.075 闘ってみたいです。
「それカラ、必ず多人数と戦闘る時ハ、誰かヲ呼ぶ事。こころちゃん、ローズちゃん、皐月ちゃん、場合によっては藍ちゃんでもいいカラ」
桜子は、かなり驚く。
「藍ですか?」
「そうダヨ。彼女、剣を持たせると、無茶苦茶強いヨ。桜子ちゃん程デハ無いケドネ」
「手合わせした事無いから、なんとも言えません・・・」
JJは軽くため息を吐き、
「確か、藍ちゃんは、鏡心明智流の使い手ダヨ。何処で学んだかは知らないケド・・・」
桜子がボソリと呟く。
「闘ってみたいです。鏡心明智流・・・」
「そんなに?」
桜子は頷く。
「はい。是非!」
JJはニヤリと笑い、
「了解ったサ。音楽祭の後、そうだネ、一ヶ月後に他校の生徒も入れて、開催しようか。“大剣術大会”?賞金付きで。賞金は・・・」
JJは、ん~と考え。
指を一本立てる。
「コレでどうサ?」
桜子は、一本同じ様に指を立てると、
「コレですか?理事長、ゼロが足りないと思います」
JJは深くため息を吐き、
「桜子ちゃんが足りないと言うナラ、足りないんだネ。ハァ・・・、理解ったサ。ゼロ増やすネ」
JJは、携帯を取り出すと、ある電話番号に掛ける。
「ハロー、ボクだよ。ユカリちゃんに代わってくれるカナ?」
桜子は、首を傾げる。
《理事長は、何処に電話されているのかしら・・・》
「あっ、ユカリちゃん。お願いがあるサ、来週明けにキャッシュで“一億円”用意してくれるカナ・・・」
桜子の顔が引き攣る。
《え?今、なんて?一億円とか言ったわよね・・・》
JJはニコニコして、電話を続ける。
「うん。アリガト。詳しくは月曜日の夕方にオフィスで・・・。じゃあ、バーイ」
JJは桜子に顔を向けると、満面の笑みで、
「コレで良かったカナ?桜子ちゃん」
桜子は、更に顔を引き攣らせ、
「理事長、何て事を・・・。アタシは、一万円だと思って・・・」
JJは、少し驚き、
「そうナノ?最初、一千万円で考えたんだケド、ゼロが足りないっテ、桜子ちゃんが言ったんデ、マァ、ソレもソーカナと思った訳サ。駄目カナ?」




