ep.072 出された命令
ジョージは、周りを見渡し、
「さすが、ボ・・・じゃなくって代表、コレ、全部一人で?」
JJはニヤリと笑い、桜子を指差すと、
「違うよ、ジョージ。この半分は、ソコに倒れているお嬢ちゃんが一人でやったのサ」
頭をスキンヘッドにしている男が、ヒューと口笛を吹き、
「見たところ高校生ですね、是非ウチに入ってもらいたい処ですが・・・」
JJはため息を吐くと、
「シゲ、バカ言っちゃイケナイ。お前ラ“ケルベロス”の激務は無理ダヨ。線が細すぎるサ。この女の子は、恐らく、将来、この国を支える一人になりうる女の子ネ。大切に育てなきゃ。」
JJが我が子を見る様な視線を、桜子に投げ掛けた。
「かなり、お気に入りの様で?」
シゲが問い掛ける。
「理解るかい?この子が前に話した“鷲尾桜子”ちゃんダヨ」
“ケルベロス”全員から、おーと驚きの声が上がった。
JJは、“ケルベロス”と暴走族を見回し、
「で、お前ラにお願いしたいのは、こいつラ全員を、港区のクララ会病院に連れて行って治療をしてやって欲しいサ。その後で、一人一人の身辺調査。ヤクザの構成員じゃ無くテ、無職ナラ、そのまま吉野のウチの訓練所に送致」
「ヤクザの構成員や仕事持っていたら、どうします?」
シゲはシニカルに聞く。
「どちらモ、治療して放置でいいヨ。但し、ヤクザは、徹底的に恐怖心を植え付けてやって欲しいサ」
シゲは、了解ですと短く答えた。
“ケルベロス”達は、黙々と暴走族の連中を拘束帯で動けなくし、バスに運んでいく。
次にバイクを綺麗に並べた。
その間に、JJは桜子をオロチの助手席に寝かせ、“ケルベロス”の機敏な動きを満足な様子で眺める。
全てを片すと、JJの前に“ケルベロス”が並び、シゲが完了を告げた。
「ご苦労様。助かったサ。シゲ、ヒロ、カズは撤収。それから、タケ、ジョージ。お前ラは、この時間から桜子ちゃんと彼女の仲間の警護に当たって欲しいサ、彼女達に気付かれずにネ。隠蔽工作も含めデ。影になって支えてやって欲しい。追加メンバー及び今後の警護体制に着いては、月曜日の夜に決定するヨ。イイネ?」
タケとジョージが、もう一度、了解と答える。




