ep.069 消えた悪戯な笑顔
JJは悪魔の悪戯な笑顔で、
「じゃあ、やってみよう。君たちは見てるがいいサ。楽しい人体実験~~」
JJはニヤニヤしながら、気絶している男の首に、もう一度、スタンガンを当てる。
男がビクンと大きく波打ち、やがて失禁した。
暴走族の男達は、冷や汗をかきながら、やっと気付く。
俺達はとんでもないバケモノを相手にしているんじゃないかと・・・。
残った暴走族の男達は、この場所から逃げだそうと、バイクに跨がった瞬間凍りつく。
JJがジャケットの両ポケットから、ジャラジャラと暴走族達のバイクのキーを取り出し、
「コレかナァ?キミ達の探し物?」
「テメエ、いつの間に!」
JJはククっと笑い、内緒とバカにした様に吐き捨てた。
逃げるのを諦めた男達は、まずは近くの二人が襲いJJを仕留めようとする。
一人が特殊警棒、もう一人はサバイバルナイフだ。
意外だったのは、スタンガンを足元に落とすと、特殊警棒の男の前で地面に向かって飛び左手を着く。
反動を利用して右足で特殊警棒を蹴りあげた。
JJは着地すると、落ちてくる特殊警棒を右手で掴み、
「知ってる?コレは、こんな風に使えるっテ?」
的確に、特殊警棒を持っていた男の両方の手の甲を打ち据えた。
肉が裂け、骨が砕ける。
男が呆然と泣きそうになった。
それを見ていたJJが、こんな事もネ!と男の顔面の右側ギリギリを特殊警棒を高速で振り下ろす。
刃物ではないのに、男の左耳が残り1センチを残して切れていた。
「み、耳、俺の耳がぁーー!」
男が、砕けた手で切れている耳を触り、絶叫する。
JJは無邪気にまた笑う。
「大丈夫、今ならまだくっつくサ。デモ、ちょっとダケ、可哀相だカラ、楽にしてあげるネ」
言い終わるとフワリと飛び、男の頭の頂上に左の踵を落とした。
男は短くギャっと悲鳴をあげ、意識を失った。
今度は、サバイバルナイフの男に向き、
「面倒臭いカラ、ユー達、残ってる4人で、一勢に掛かって来ていいヨ」
JJは特殊警棒を捨て、ボクシングのファイティング・ポーズを取った。
口元からニヤつきが消え、目が刺す様に細くなる。
残った男達は、JJが得物を持ってないにも関わらず、1番怖い状態になった事を本能で悟り恐怖した。




