ep.068 コレ、君のオモチャでショ?
JJが桜子に目をやると、丁度、骨折した男をツブし、音もなく忍び寄った男にスタンガンを当てられる処だった。
《またまだ注意が足りないネ、桜子ちゃん・・・》
スタンガンの男が指示を出し、残った暴走族の男達が桜子を担ごうとする。
JJは軽やかなステップを踏み、暴走族の前に踊り出た。
スタンガンの男を指差し、
「Hey!ユー達、怪我したく無かったら、その女の子離すネ!」
大柄な男が、睨みを効かせながら近付く。
「なんだぁ、オドレは?チビのオッサンは帰・・・」
全てを言い終える迄に、男は後頭部と鳩尾の痛みで気絶していた。
JJは、屈むと自身の右足で、男の両足をなぎ払い、男が後頭部から落ちるタイミングに合わせ鳩尾に踵を落としたのだ。
JJは男達を見回し、
「ボクは優しいカラ、もう一度ダケ言ってやる。その女の子を離すネ!ボクを怒らせるナ!」
金獅子が牙を剥き、咆哮する。
暴走族達はせせら笑うと、JJに襲い掛かって来た。
格の違いに気付かない愚かな男達である。
JJは、軽快なステップを踏み始めると、次々と男達をかわしていく。
スタンガンの男の目の前に立つと、手招きし挑発した。
「さぁ、それでボクを倒せるカナ?」
怒った男が、右手に持ったスタンガンをJJに当てようとした瞬間、後数センチの所でJJの左手が男の右手の甲を捕まえる。
「はっ、放せ!おんどりゃ、放さんか、コラッ!」
JJは、男の言葉を無視して、楽しそうに力を込め捩る。
男の手の甲の骨が砕け、指が開いた。
男の指から滑り落ちるスタンガンを、宙で捕まえると、
「さぁ、今度はボクが楽しましてもらうヨ」
男はまだ自由になる左手を振り回す。
「いっ、嫌っ、嫌だァ・・・」
「コレ、君のオモチャでショ?」
JJはニヤニヤしながら、スタンガンを男の目の前に突き付けた。
JJは手を放す。
男が、JJの持つスタンガンを振り払らおうとして、自身の手で電極に触ってしまった。
電気の乾いた弾ける音が響き、男が固まると地面に倒れJJが無邪気に笑って、背後の暴走族の男達に振り向き話しかけた。
「ねぇ、この倒れてる男に、もう一度、コレ当てたらどうなるか知ってる?」




