表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
66/243

ep.066 信用して待ってやれ

暗闇の中、遠くで誰かが自分を呼ぶ気がした。

《誰・・・?アタシを呼ぶのは・・・?》

額に心地良い冷たさを感じ、

《あれ・・・?そもそも、何でアタシ・・・こんな事になってるの・・・?》

桜子を呼ぶ声はいよいよハッキリしてきた。

《分かった、分かったから・・・》

桜子がパチクリと目を開けると、視線の先には心配そうに見詰める浅黒い肌にウェービーな金髪の人懐っこい顔があった。

「オー、気が付きましたカ、桜子ちゃん」

頭が一瞬錯乱する。

《あれ?何で理事長がここに?》

桜子が身体を起こすと、額から濡れたハンカチが落ち、左脇腹が少し痛んだ。

()っ・・・」

「痛いでショ?コレでやられたからネ」

そう言って、理事長・JJはスタンガンを桜子に見せた。

瞬間、桜子は車内から見える景色を見回し、全てを思い出した。

《そうだ。アタシ、気を抜いた瞬間に、あのスタンガンで・・・、でも何で、理事長が?》

桜子の不思議そうな顔を見たJJは、大きいため息を一つ()き、

「あのネ、“ル・スリィール”でランチ食べ終えて、大阪市内に戻ろうとしたら、桜子ちゃんが暴走族に追われてるじゃナイ?ボク、気になって追い掛けたヨ~、そしたら、バトルが始まって・・・」

桜子は頭を下げた。

「すいません、理事長。学園にご迷惑かけました。停学でも退学でもしてください」

JJは優しく諭す。

「ノー、桜子ちゃん・・・。そんな事、軽々しく言うモンじゃナイヨ。ボクは別にその事に付いては、全く怒ってないサ。喧嘩売られたんでショ?」

桜子は頷いた。

「どうしてか話してくれるカナ?」

桜子は、もう一度頭を下げ、

「すいません、理事長。まだ言えません・・・。月曜日には必ず報告に上がりますから、それまで待って貰えませんでしょうか」

桜子の目は、真剣そのものだ。

JJは、深くもう一度ため息を()き、

「こんな時、“お嬢”だったラ、信用して待ってやれって言うんだろうナ・・・。うん。理解(わか)ったサ、月曜日、お昼休みに理事長室来なさい。昼ご飯食べながら、事の顛末を聞かして貰うサ。いいネ?」

桜子は、ありがとうございますと言い、頭を下げた。

思い出した様に、

「そう言えば、暴走族は?」

JJは悪戯に笑うと、

「ボクがツブしたヨ。それで良かったんデショ?桜子ちゃん」

桜子は思う。

《かなわないなぁ。この人には・・・》

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ