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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
二日目
60/243

ep.060 自然災害みたいなモンや

「綺麗な人ったいねー、相原刑事って」

「こころもそう思うか?」

こころは頷く。

「カッコよかです」

「でも、上司運が悪くってな・・・。見た目が良すぎるのも良し悪しやな。性格サバサバして、俺は好きやねんけどな」

「で、鉄さん。さっきの事ですけど・・・」

「あー、あれな、海に落ちたマークXに海流に乗ってきたサバイバル・ナイフが、たまたま刺さったって事にしといたんやけど、アカンかったか?」

鉄は、更に悪戯っぽくニイっと笑い。

「ゆーてみたら、自然災害みたいなモンや。違うんか?」

こころはNoとは言えなかった。

《助かった~!》

こころは頭を下げる。

「鉄さん、助かりました」

鉄は、わざと不思議そうな顔をして、

「あ?何で頭下げんねん?頭下げるんやったら、オリンピックで金メダル取って、俺に見せてくれや。それでエエわ」

「はい、良かです。実物ば、持ってきます」

鉄は、カウンター内でホットケーキを盛り付けている理恵子に、

「理恵子ちゃん、聞いたか?金メダル、見せてくれんねんて~。良かったなぁ」

理恵子が返事をする。

「ホンマやなぁ。楽しみやわ、お客さんにこころちゃんの活躍見てもらえるように、壁に掛けるおっきいテレビ買うわ~」

《うわぁ、これはマジで取りに行かんと、ヤバかよ・・・》

鉄はニッコリ笑い、

「ほな、こころ。約束しよか?」

「へっ?何をです?」

「決まってるがな、金メダル取られへんかったら、大学卒業して大阪府警に入る。言っとくけど、銀や銅、取ったから約束無しは、認めへんで!」

鉄は、獲物を追い詰める虎の如く吠えた。

「げっ!マジっすか?」

「出来るんやろ?出来るんやったら問題無いがな。誰も高校卒業してって言うてないで。大学の後でって、俺は言ってるやん。しかも、夏だけやのーて、冬も出るんやろ?何回チャンスあんねん。なぁ、理恵子ちゃん?」

理恵子は、アイスコーヒーと生クリームたっぷりをたっぷりトッピングした特製ホットケーキを鉄とこころの前に置き、

「ホンマやなぁ。鉄さん、ウチ、幾つ金メダル見せてもらえるんやろ。楽しみやわぁ~」

こころは、トホホな面持ちで、

《ちゃー。やらかしたーー。凄か約束手形ば切らされたとよ・・・》


もっとも、こころは大学卒業までに、幾つか金メダルを取った上で、大阪府警に入り、鉄の相棒になるのだが、これはまた別の話で・・・。

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