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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
一日目
45/243

ep.045 美味か博多ラーメン食べよう

「へい、らっしゃーい」

こころと直子が暖簾をくぐると、店員の威勢のいい声が聞こえてきた。

「おっちゃーん、おばちゃーん、来たとよ~」

こころも、負けじと笑顔で威勢よく返す。

店内はテーブル席一つを残して、満席であった。

「こころちゃん、そのテーブルに座って~」

厨房と客席を出たり入ったりしている女将さんの妙が、トレーにラーメンを載せ、運びながらこころに告げる。

「はーい」

返事をしたこころは、直子を伴い席に着いた。

すぐにアルバイトの女の子が、トレーに水の入ったコップを二つ載せやって来る。

コップをこころと直子の前に置き、

「いらっしゃい、こころ。今日は寮で食べるって言ってなかったと?」

「そんつもりやったけど、色々あってハラ減ったから、美味か博多ラーメン食べようと思ったったい」

「そうね~」

アルバイトの女の子とこころの会話を聞いていた直子は、少しびっくりして、

「こころ先輩、この方も先輩ですよね?」

直子が先輩と判断したのは、明らかに聖クリのスカートを履き、リボンを取ったブラウスの上にに、“博多っ娘、純情”と白い文字でプリントされた真っ赤なトレナーを着ていたからだ。

「ごめん、ごめん。紹介まだやったと。この店のトレナー着てるのは、ウチと同じクラスで、弓道とアーチェリーの両方に所属している真魚(まお)。ちなみに出身もウチと同じ福岡ね」

直子は立ち上がり、

「はじめましてってのも何か変ですよね。こんばんはも変だし・・・」

真魚はクスっと笑うと、

「よろしくでよかよ、後輩。ウチは雑賀(さいが)真魚(まお)

「あっ、じゃあ、よろしくお願いします、真魚先輩。アタシは・・・」

真魚が遮る。

「鈴木直子ちゃんじゃなかね?」

「はい、鈴木ですけど、なんで、アタシの事知ってるんですか?」

直子は、目を見開き、かなり甲高い変な声を出して驚いた。

自分でも変に聞こえたので、赤くなって照れる。

真魚は、アハハと笑い、

「最近、みぃが、直子ちゃん、アンタの事ばっかし部屋で話すと」

こころが、合いの手を入れる。

「直子、この真魚は、みぃとクレアと同室ったい」

「それでですか」

《でも、何て言われてるんだろ?》

無理矢理、納得した直子であった。

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