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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
一日目
28/243

ep.028 やって来た《超》最終秘密兵器

完全に笑顔になった直子を確認し、こころは自身の背中を指差す。

「直子、早く乗らんね」

「はい、こころ先輩」

こころは、V-maxに火を入れると、直子の自宅を目指した。


直子の家でのこころへの歓迎振りは凄かった。

元々、直子の母・真弓がバレーボールをやっていたのがきっかけで、始めた直子である。

その直子が、全日本女子バレーの“柳岡ジャパンの《超》最終秘密兵器”と称される“鷹見こころ”を連れてきたのだから・・・。

真弓は最初に家の前に停まったV-maxのエンジン音を聞くなり、娘に不良の彼氏が出来たかと思ったらしく、文句を言ってやろうと作りかけのカレーを混ぜていたお玉杓子を持ち玄関先に向かった。

その矢先、玄関の扉が開き、満面の笑顔の直子と、長身の美少年と見間違われるこころが入ってきた。

真弓は、思わず持っていたお玉杓子をカタンと落とし、亭主を呼んだ。

「アナタぁ~、大変、ちょっと来て~~!」

どうした?と、この家の主、鈴木正と直子の弟・翔が顔を覗かせる。

正も大のスポーツ好きなので、一目でこころの正体を見抜き固まった。

理解(わか)らないのは翔だけである。

「めっちゃデッカイおねーちゃん」

その一言が緊張した場を壊した。

全員から、笑みが零れる。

直子が、こころを家族に紹介した。

「パパ、ママ、翔、こちら、聖クリの鷹見こころ先輩」

面と向かって紹介されると意外と照れるもので、

「う、ウチ、鷹見こころと言います。はじめまして」

と礼儀正しく頭を下げた。

直子の両親は、こころに是非食事でもと誘ったが、今回ばかりは丁寧に断る。

《あー、惜しかねぇ、絶対、直子のお母さんのカレー美味(おいし)しかよ・・・、かなり、残念と》

そして、バレー部の急な合宿をする事になったので、娘さんを月曜日の夜まで借りますと述べた。

もちろん、こころの申し出なので、両親は断る事もなく、どーぞどーぞと賛同する。

《ありがたか・・・》

「じゃあ、直子ちゃん、お借りします」

と頭を下げた時である。

「ちょっとだけ待ってて」

そう言い残し、真弓が台所に消えた。

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