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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
三ヶ月後
237/243

ep.237 夏祭り

秀が、そんな事を考えながら林檎飴を作っていると、

「秀さん、こんにちわ。林檎飴7個下さい」

目を上げると、見知った桜子達が色取りどりの浴衣姿で微笑みかけ、

「これは、姐さんの先輩方。皆さんで夏祭りへ?」

「ええ、寮生全員来てますわ。もちろん、通学の生徒もね。ね、瑠奈」

「ぅん」

秀は林檎飴を次々と渡していき、

「お代はいいです。姐さんの先輩からは、もらえませんから」

桜子は少し困った顔をして、

「でも、1個や2個ならともかく、7個も・・・。それではこっちが困ります。じゃあ、キリのいい処で、6個分三千円お支払いします。で、1個サービスでいかが?」

秀はニッコリ笑うと、

「それでいいです。勿体ない儲けだ」

桜子達は料金を支払い、頭を下げると立ち去る。

刹那、秀が瑠奈を呼び止め、手招きした。

瑠奈に紙袋を渡し、送りだす。

「どうしたったい?瑠奈?」

「ぅん、こころちゃん。これも皆んなで食べてくれって」

紙袋には、さくらんぼ飴が7個入っていた。

桜子達全員が、秀の露店に顔を向け頭を下げた。

秀は手を振って答える。

そうしてる間に公園の方から、軽快なメロディーが聞こえてくる。

河内音頭だ。


藍は、林檎飴とさくらんぼ飴を両手に持つと、ご機嫌な様子で、

「ほんに、この飴は美味しおすな」

ベスも林檎飴をかじりながら、

「うん、やみつきになるわね。美味し~」

既に両方食べてしまったこころは、

「ローズ、ウチらは先に踊りに行くとよ」

ローズはまださくらんぼ飴を食べてはいたが、

「Oh!盆danceネ!行きまーしょウ」

そう行って駆けて行った。

「ホント賑やかね、あの娘達は。くすっ。私は見てるだけで・・・」

少し髪が伸びた皐月が笑う。

「あら、皐月。アタシ達も行くわよ」

「え?桜子。それって・・・」

瑠奈も大きく頷き、皐月の手を取ると、

「踊ろ、皐月ちゃん。後でぃぃ思ぃ出になるから・・・」

「はい、行ってらっしゃい」

桜子は、皐月と瑠奈の背中を押した。

瑠奈に引っ張られ皐月も、盆踊りの輪の中へ。

桜子がよく見ると、いつ落ち合ったのか雪江も直子と列んで踊っている。

《良かったね。雪江ちゃん、直子ちゃん》

感傷に浸ってる桜子の右手を藍が、左手をベスが引っ張り、

「桜子ちゃん、ウチらも行くえ」

「そうよ、楽しまないと」

桜子は大きく頷き、

「そうね、せっかくのお祭り。踊ろうか!」

三人は、輪の中に入っていった。

桜子達の祭は、まだまだ終わらない。



おかげさまで、一応はねくみ☆セブンの再リリース完結しました。

でも、真の完結はもう少し後です。

短篇ではありますが、後日談が2ストーリーあります。

時間軸が開く為に別話とさせて頂きました。

もう少しだけ、お付き合い下さい。


さて、このお話は元々2009/7/21~2010/2/19の7ヶ月に渡って書かれた物です。

再リリースに辺り、全編を読み直し、表記の修正等を行いました。

色々書きたい事も多いのですが、それは独りでポン!2にて述べさせて頂きます。

はねくみ☆セブン、如何だったでしょうか?

お楽しみ頂けたら幸いです。又、ご感想等頂けると執筆の励みになります。


それでは、又、お会いしましょう。



こころ龍之介

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