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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
一日目
22/243

ep.022 姐さんの母校

瑠奈は、お茶をすすると、正直に今日のいきさつを話した。

もちろん、雪江と仲良くなった経緯も含めて。

それでも、柳沢はにこやかに笑い、雪江お嬢さんを今後も宜しくお願いしますと頭を下げた。

瑠奈は、柳沢が聖クリでの学園生活に付いて聞きたがったので、事細かに年間 行事や熱い教師達に付いても話した。

柳沢は、大きく頷き感心する。

「さすが亡くなった姐さんが卒業された学校だ」

瑠奈が驚く、

「ぇっ、雪江さんのお母さんって、聖クリの卒業生なんですか」

「ええ、雪江お嬢さんは知りませんが・・・、そう言ってるあっしも、たまたま昔、お送りしている時に、親父さんと姐さんが話しているのを耳にしただけで・・・」

瑠奈は微笑み、

「柳沢さん、雪江ちゃんの事が大事なんですね。雪江ちゃんの事は、ァタシも出来る限り協力させてもらぃます」

そう告げると、鞄からノートを取り出し一枚破った。

自分の携帯番号とメールアドレスを書くと、柳沢に渡す。

柳沢は、少し受け取るのを躊躇した。

「瑠奈さん、いいんですか?あっしみたいなヤクザもんに?」

「はぃ、雪江ちゃんの大事な人ですから、信用出来ます」

どうやら瑠奈は、雪江と柳沢の仲を取り持つつもりらしい。

「かたじけない。おい、礼司、俺達のもお教えするんだ」

そう言って、再び頭を垂れた。

礼司が、柳沢と礼司自身の携帯番号とメールアドレスを書いて瑠奈に渡す。

瑠奈は壁に掛かってる時計を見て、

「ぁっ、柳沢さん、すいません。ァタシ、そろそろ行かなくちゃ・・・」

柳沢は、引き止めた詫びを入れると、大福の入った袋を瑠奈に差し出した。

瑠奈は、素直にもらう事にし、頭を下げる。

「ぁりがとぅござぃます。また何か有りましたら、ご連絡しますね」

そう告げると、部屋を出て行った。

明日、雪江と会って話を聞く事は、柳沢達には言わなかった。

《雪江ちゃんの大事な人とはいえ、雪江ちゃんに許可取ってなぃもんね・・・》

瑠奈は自身に言い聞かせた。

階段を駆け足で下りる。

そこには、大好きな正樹が待っているのだから・・・。

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