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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
三日目
199/243

ep.199 もっと後悔させてあげるわ

藍は身体を一度ビクンとさせると、直ぐにしゃがれ声で、

「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ。まぁ、嬢ちゃんの頼みなら、聞いてやらんわけには参らんかのぉ」

藍の返事に頷き、直ぐさま桜子が、こころに指示を出す。

「こころ。とりあえず、目隠しと猿ぐつわを外してやって」

こころが、裕一の目隠しを最初に外す。

すると裕一が、狂暴な目付きで桜子達を睨んだ。

桜子と目が合う。

《ふーん、一応睨んだりは出来るんだ》

こころが次に、猿ぐつわを外した。

裕一がいきなり吠えた。

「オドレら誰や?俺にこんな事して、ただで済むと思うなよ!」

桜子は、冷ややかな視線を裕一に投げ、

「あら、口答えする勇気は在るのね。いいわ、壊される前に教えてあげる。アタシは、鷲尾桜子。妹さんの学校の先輩」

裕一は奥歯をギリっと噛み締め、

「はぁ?雪江のヤツ、チクりよったんけ?」

桜子は、こころに目配せし、

「この馬鹿兄貴に、身体で理解(わか)らせる必要があるみたいね。構わないわ、手も解いてやって」

「ホントによかと?」

こころは、念を押した。

桜子は頷く。

しかたないと言った面持ちで、こころは裕一の手を解いた。

刹那、裕一が汚い言葉を吐き、桜子に飛び掛かる。

が、直ぐさまソファーに吹っ飛ばされた。

いつの間にか桜子は、愛用の鉄扇を右手に持っている。

裕一の左頬、右手首に痣が、そして、鳩尾を抑え、

「オドレ、何しやがった!」

桜子は、軽くため息を()く。

「全然、相手にならないわね。コレは要らないわ。瑠奈持ってて」

そう言って、鉄扇を瑠奈に投げた。

瑠奈が受け取ったのを確認し、桜子は左人差し指でかかってこいとポーズを取る。

「このアマ、ナメやがって!犯すぞ、コラ!」

裕一は、絶対に言ってはいけない一言を言ってしまった。

ぷちん、桜子の中で何かが弾けた。

ヤバい・・・、暴走が始まる・・・。

桜子は、踏み込むと裕一の鼻に正拳突きを放つ。

嫌な音がして鼻が潰れ、裕一の身体はソファーに張り付く。

逃げ場の無い裕一に、桜子の左右の拳が激しい嵐の様に降り注いだ。

見る見る裕一の顔が、腫れる。

思わずこころが止めに入った。

「桜子、肉体的にはそんなモンでよかよ」

桜子は、虫けら以下の視線を裕一に投げかけると、深呼吸をし、

「今からもっと後悔させてあげるわ」

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