表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
三日目
192/243

ep.192 焼き肉と開けてしまった不幸なケン

「とりあえず、さっさとこのヤクザ片してしまいますね。ジョージさん、タケさん」

サトシがケンとダンに指示を出し、男達をどんどんエレベーターに積めていく。

ジョージも男を運びながら、不思議そうに首を傾げ、

「しっかしよぉ、タケ」

タケも男を担ぐと、ニヤニヤし、

「どうした?ジョージ」

「何で真っ裸のヤツが、混じってるんだ?」

「気になるかい?」

「ああ」

「多分余興の一貫だろ?」

「素っ裸になるのがか?」

「恐らくな」

「この散りじりの服もか?」

「ああ、しかも新手のな」

「深いな・・・」

「確かに・・・」

そんな二人をよそに、サトシが素っ裸の男の足を引っ張りながら、

「コレ片付いたら、昼メシ、ジョージさんの奢りで“焼き肉”なんすよね?ゴチになります」

ケンやダンも、『ゴチになります』と続けた。

ジョージはタケを睨むと、

「おい、タケ。俺は“玉将”は奢るつもりはあっても、“焼き肉”は・・・」

タケは、チッチッチと指を振ると、ジョージの肩を抱き、

「天下のジョージさんが、そんなセコい事言っちゃいけない。ましてや、あのキャバ嬢、確かアリスちゃんだっけ?その娘との間、盛り上げて欲しいんだろ?だったら、先行投資しなきゃな」

こんな時のタケは意地悪だ。

ジョージは、盛り上げてもらっている自分とアリスちゃんを想像して、ニヤニヤすると、

「そ、そうだよな。やっぱ先行投資は必要だよな。よーし、了解(わか)った!お前ら、この後、“焼き肉”奢ってやる。だから、その粗末なモンぶら下げてる野郎、さっさと片付けろ。キリキリ働けや!」

ダン、サトシ、ケンは、『イヤッホー!』と叫び、ガッツポーズをした。

更にタケは、ジョージの肩を抱いたまま囁く、

「ついてはだな、ジョージ。美味い焼肉屋が川向こうの住之江区にあるんだ、そこにしないか?」

「美味いのか?そこ?」

タケは目を閉じ、実際の焼き肉思い出す。

首を軽く振ると、

「ん~、この上なく美味いな。たまらんぞ、あの見事にサシが入ったロース、バラ、それからハラミもいいな」

ジョージもニヤリとし、

「決まりだな」

そんな焼き肉に夢中なジョージとタケが、ケンの叫び声で現実に引き戻された。

不幸にもケンが、あのリリーシャが居たVIPルームを開けてしまったのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ