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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
三日目
190/243

ep.190 “懺悔”と“散華”

「ちゃー、こりゃなんね?」

こころが最上階のレストランに踏み込むなり、頭を抱えた。

こころが驚いたのは、殴られ倒された男達や、暴れた後の無茶苦茶なレストランではなく、素っ裸で倒れている男が二名いたからだ。

両名とも小汚(こぎたな)(ケツ)(さら)している。

藍が、きゃははと笑いながらこころに近付き、

「桜子ちゃんが、ヤったんどす」

こころは目を真ん丸にして驚き、

「どーやったら、これだけ綺麗にすっぽんぽんになると?」

「さぁ?“以蔵”ちゃんも『初めて見る技じゃき』って、言うてましたなぁ。確か、技の名前は“ざんげ”・・・」

「“懺悔(ざんげ)”ねぇ・・・。、そりゃ悔い改めたくもなるとよ、小汚(こぎたな)(ケツ)(さら)すけん」

そう言うと、深くため息を()いた。

桜子が此処にいれば、漢字が違うと反論したであろう。

実際には“散華(ざんげ)”が正しい。

衣服が、花びらの散る様に舞うから“散華”である。

間違っても小汚(こぎたな)(ケツ)を曝すからではない。

VIPルームから、こころに声が掛かる。

「こころー、Youモ手伝ウネー!」

裸の男がどうしてここに居るのかなど全く興味が無いローズは、成人男性一人がすっぽり入る拉致用スーツケースを持ってさっさとVIPルームに入っていたのだ。

こころは、やれやれといった面持ちで、

「行くとよ、藍」

藍はにぱぁと笑うと、あいっと敬礼する。


一方、桜子であるが、こころ達に連絡した後、手早く裕一に目隠し、さるぐつわ、そして、両手を背中で拘束すると、

「藍、アタシはフロントで話付けてくるから、こころとローズが来たら裕一ちゃんのバカ兄をキューブまで運ぶよう伝えて。それから、ベス。二人が到着したら、直ぐに瑠奈の所まで戻ってあげてね。さっきの事があるので心配だわ」

桜子の言うさっきの事とは、“闇より出でし者”リリーシャの事であった。

「じゃ、よろしく」

そう言って、立ち去ろうとするが、ふともう一つのVIPルームが気になった。

《あそこからリリーシャは、出てきたのよね・・・》

自然と足が向く。

チラリと見るなり、近くのナプキンでドアノブを掴み、大急ぎで扉を閉めた。

《これは・・・》

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