表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
三日目
187/243

ep.187 これは出来て?

レストランに僅かにいた他の客やスタッフが、悲鳴を上げレストランから飛び出していく。

レストラン入口にいた桜子は、向かって来る群集にカッと目を見開き催眠術をかけた。

群集が動きを止め、全員その場に崩れ落ちる。

桜子は、眠る全員に囁く、

「全ては夢、アナタ達は夢を見ているの・・・。目覚めたら、何も覚えていないわ。だから、ゆっくりおやすみ・・・」

桜子は、先程藍から投げつけられた日本刀“乙女”を引き抜く。

刃を見て、思わず言葉がこぼれた。

「綺麗・・・」

軽く振ってみる。

確かに、“乙女”は手に馴染み、イメージ通りに扱う事が出来た。

“乙女”に軽くキスをすると囁く。

「行くよ、“乙女”!力を貸してね」

鞘をベルトに括り着け、意を決しレストランの中に飛び込む。


倒すべき男達は、レストラン内に全部で六人いた。

既に藍が三人屠り終わり、

「何じゃ、遅かったのぉ。もう半分、片付けたき。小娘、おまんは、そこで屁でもこいて、見てるがええがじゃ!」

そう言うやいなや、残った男の一人が放った弾丸を、僅かに首を傾げて避ける。

更に踏み込み、気合いと共に下から拳銃を切断すると、みね打ちで左肩から一気に切り伏せた。

藍は、桜子に顔を向けニイッと笑うと、

「ワシも、“逆燕”は出来るぜよ。光司郎に教えてもろたきの」

桜子は、フンといった表情で、

「だったら、藍。これは出来て?」

そんな桜子と藍の会話に切れた男が、

「黙って聞いてりゃ・・・。ワレら、ぶち殺・・・」

全ての言葉を言い放つ前に、桜子が刃を振るい男の真横を駆け抜ける。

クルリと振り返ると、“乙女”を鞘に直した。

チンと鯉口が閉じる音を発てた時、男の衣服がバラバラに飛び散り、叫び声を上げつつ男が意識を失った。

「今のは“散華(ざんげ)”。藍、出来て?」

藍が最後の男を睨みつけ、踏み出した瞬間、

「いっ、嫌だっ・・・。ばっ、化け物・・・。こっちへ来るな!」

そう言って後ずさり、拳銃を藍に投げつけると一目散に逃げ出す。

桜子が動いた。

素早い動きで力任せに鉄扇を、男の頭へぶつける。

男は絨毯に顔面から倒れこむと、ピクリともしなくなった。

片や藍は、投げつけられた拳銃を切断するも、最後の獲物の屠れなかった事を残念がり、

「あー、ワシの獲物が・・・」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ