表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
三日目
178/243

ep.178 みんなには内緒よ

『大魔女ソーニャ・スノウィオウロードの孫にして代理人であるエリザベス・スノウィオウロードが、水の精ニンフ・風の精シルフに願う、我に神の(いかずち)を!トゥール・ハンマーーー!』

そう言い放ち、もう一度、呪文を取り囲むように大きい真円を描くと、魔法陣は右手に小さくなって収まり、そこに向かって無数の光が集まりだす。

電気がパチパチと弾ける音が聞こえてきた。

ベスが襲ってきた男を睨みすえ、右手の雷を投げつける。

雷は獣の様に咆哮しながら、最初にベスを襲った男を、次に地下1階全ての車の中を駆け抜けた。

鈴村はへたり込み、失禁して身体中から煙を出している。

ベスは鈴村に近づき、呆けている彼の頭にもう一発雷をぶち込んだ。

鈴村の身体がビクンとして、動かなくなる。

更に言うならば、失禁していた為に、彼の男性器自身が感電し、二度と使いモノにならなくなってしまった。

瑠奈は、思わず声をあげる。

「ベスちゃん、凄ぃ」

刹那、殺気を感じたベスは、

「瑠奈ちゃん、屈んで!」

そう言うと、もう一発雷を、瑠奈の向こうにある階段目掛け放つ。

壱野が拳銃を構えていたのだ。

壱野は、雷が放たれる前に拳銃を投げ出すと、階段に引っ込む。

雷は拳銃に落ち、火薬を爆発させた。

煙に反応したスプリンクラーが作動し、天井から水がまかれる。

《ちっ、なんなんだよ。アレは・・・。こいつら化け物か?とりあえず逃げなきゃ・・・》

そう舌打ちすると壱野は、1階を目指し走り出した。


片や水に濡れているベスと瑠奈は、顔を見合わせクスクスと笑い、

「とりあえず、下のローズの車に、タオルが有るはずだから戻りましょ」

「そぅだね。風邪引ぃちゃぅもんね」

そう言ってスロープを下って行った。

瑠奈が不思議そうに、

「ねぇ、ベスちゃん。ァレって、ァニメや映画に出てくる魔法?」

ベスは悪戯に笑うと、

「だとしたら、アタシが怖い?」

瑠奈は首を横に振り、

「ぅぅん。すっごーく、カッコ良かったよ。色々使ぇるの?」

ベスは肩を竦め、

「まだまだ勉強中なの。お祖母さまは、生ける伝説って言われた“大魔女”なんだけどね。あっ、コレ、みんなには内緒よ」

そう言って軽くウィンクした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ