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はねくみ☆セブン  作者: こころ龍之介
三日目
171/243

ep.171 “昇華”と“乙女”

堺インペリアル・ホテル地下2階駐車場に桜子とベスのバイク、ローズの車が停まっている。

程なくすると、瑠奈を載せたこころのV-maxも駐車場に滑りこんで来た。

こころはヘルメットを脱ぐなり、

「上の地下1階に停まっているプレジデントやBMWとかが、雪江ちゃんの兄貴とかの車ね?」

桜子が頷き、

「おそらくね。藍、アレ配って」

「あいっ」

藍は敬礼すると、用意してあった鞄から、手早くインカムを取り出し配っていく。

桜子が説明する。

「周波数は合わせてあるから、問題ないわ。それから、こうやって話すと・・・」

こころは耳にセットすると感心して、

「おー、聞こえると」

「ホントに!一人が喋ると、全員に伝わるのね」

ベスも納得した様だ。

他のメンバーも言葉を発し、状態を確かめた。

全員の視線が、桜子に集まる。

桜子は目を静かに伏せ、一度だけ深呼吸をするとカッと見開き、

「配置と作戦の説明をするわね。いい?」

桜子以外の全員が頷く。

桜子は続けた。

「瑠奈とベス、ここで待機。二人で全員の動きを、コントロールしてちょうだい」

「ぅん」

「了解」

「次に、こころとローズィーは、まずは地下1階の連中をアタシと一緒に倒した後、ロビーに移動してそこにいるヤクザを陽動の上、連れて外へ。全て倒したら、ホテルの入口にに駐留し、援軍が来たら迎撃」

こころとローズは、お互い顔を見合わせ頷く。

「うん、よかよ」

「Yes,mom!」

「で、そのタイミングで連絡入れるから、瑠奈とベス、上のヤクザの車、動かせない様に工作をお願い」

「ぅん」

「うん」

こころが桜子の顔を覗き込み、

「で、桜子。アンタはどうすっと?」

「アタシ?アタシは藍と最上階のレストランで、雪江ちゃんの兄貴を拉致るわ」

藍が不思議そうに、

「ウチが同行で、よろしいんどすか?」

桜子はクスっと笑い、

「ええ、アナタの“鏡心明智流”が必要だわ。それと、場合によっては、“晴明”も。その筒は、木刀ね?」

藍はにばぁと笑い、桜子に筒の中身を見せ、

「違うえ、桜子ちゃん。“昇華”と“乙女”どす」

藍が見せたのは、二本の日本刀だった。

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